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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

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映画「ナビィの恋」

ナビィの恋 [DVD]

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ナビィの恋」は沖縄のお話しで、ずーっとビデオが借りられっぱなしだったのを渋谷のTSUTAYAでやっと見つけて借りたんだ。すんごい大したことのないひねりのない話しなのに、わんわん泣いてしまったよ。映画見て泣いたのなんていつぶり? 「シンク」ぶり? 「打ち上げ花火、下から見るか、横から見るか」ぶり? プロットだけだとナビィって名前のおばあちゃんが若い頃の恋人と数十年ぶりに再会して、今の結婚相手のおじいちゃんを置いて駆け落ちするってだけのお話なんだ。でもその演技や脚本じゃなくて、そこにある空気感にもうやられてしまったよ。親しい同士しか伝わない「‥」っていう時間とか空間をあまりに不器用に愛で包んでやりとりしてる感じと言いましょうか。焼き芋を無造作に新聞紙でくるんで渡す愛嬌と言いましょうか。夫婦って基本的には他人だから、分かってあげたい/もらいたいっていう前提よりも、もっと相手本意の幸せのカタチを考えなおす時期っていうのが、長い人生の間きっと何度か訪れるはずで。それに対して、このナビィに振られる側のおじいさんが出す答えが、全然スマートでもクレバーとは言えないけど、胸が引き裂かれるほどによく分かる、でもしんどいよー! そんな感じ。沖縄の人が持つおおらかさやのんきさは、悲しさを笑顔で受け止めるそういう人間的な強さに裏打ちされたのんびり感だと僕は思っていて、その沖縄のおおらかな魅力がそういうひねりのないこの映画のストーリーの中に空気感として息づいていて、そこに感動してしまったのだった。最後に旅行者の村上淳が主人公っぽい女の子と結婚するシーンで終わるんですけど、あんなに親切にしてもらった幼なじみを差し置いて、脈絡もなくいきなりムラジュンに抱きついてキスするシーンは、映画とは言え、ちくしょー、なんだかんだ言っても最後は顔かよ! って勝手にジェラシーを妬いてました。まとめとしては「ムラジュン殺す!」そんな感じ。それを引いたら100点です。