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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

  ラヴフール(www.lovefool.jp) 

蝉の死骸と芸術家


ファイナルファンタジーの映画のコピーが最高。「戦うのか、愛するのか」。公開されてる映画なのにまだどっちにするか決まってないんだーって思った。


朝方になるとアスファルトの上で仰向けになって死んでいる蝉をみなさんもよく目にすると思います。ふと考えたのは、なんでわざわざ朝なんだろうということ。


・夜通し遊んでくたびれたから
・太陽が嫌いだから?


太陽が嫌いだとしたら、それはおかしい。だってあいつら夜の間は外灯に向かってガンガンぶつかっていったりしてるじゃん。太陽が嫌いならその時間を生かしてもっと他のことをすればいいのに。太陽がいない夜の間に限って太陽に似たものばかり探し追い求めている。太陽がない時間が怖くて仕方がないのかな。怖くて眠れなくて、少しでも似たものを探しちゃうのかな。どっちにしろ蝉という昆虫の性格は「寂しがり」だったり「無い物ねだり」なんじゃないか。太陽には遠く及ばない光量でしかない水銀灯やら蛍光灯に命の限り向かっていって、疲れ果てた体で朝方昇り来る太陽を見ることなく死んでゆく。でもそれが悲しいことかどうかなんて蝉じゃないからわかんない。勝手に想像するにそれはそれで自己満足で満ちた甘美な気持ちなのかもしれない。瞬間を生きるというか、光だけを常に追ってるというか、追いかけざるを得ない何かを持ってるというか。芸術家とその作品を見ていると蝉の死骸を見るのと同じような気持ちになることがよくある。純粋な気持ちは時に真実を垣間見せる。


今日は会社を4時半で切り上げて、松崎ナオのライブに行ったんだった。今回のテーマは「THE LIGHT」すなわち光。すばらしいライブの内容については明日あたりゆっくり触れますが、会場についてすぐさっそく「光」と書かれた黄色いTシャツを買ったら、握手会の券がついてきた。思いも寄らないご対面ですよ。ちくしょー、勝負パンツはいてくるんだった、とかって減らず口が全然出てこないくらいのすげえ緊張。何言おう、何話そう。小心者の僕ちんと来たら、それで胃がキュウキュウ痛み始めまして、自分の番に握手して何を話したのかよく覚えてないのだった。チラシの裏に眉ペンでラヴフールのアドレスを書いて渡したことと、その紙を見て「‥ラヴフール?」ってナオちゃんが読んでくれたのだけ覚えてる。同じ地面に普通に立って、間にはテーブルも何もなかった。目がステージで見るときと同じようにきらきらしてたな。初めて話すのに結局ちょうどいい言葉が見つけらなくて友達に話すみたいにしゃべっちゃったな。手が薄くてひんやりしてたな。同じ地面で目を合わすってことがこんなにも緊張するって思わなかったよ。いつも見上げてるのに、同級生と話すみたいに見上げられてた。その目を見て、全然急かされていないのに、さっさと逃げ出したい気持ちでいっぱいになった。好きな人に会うと作戦もプライドもない無防備の子供みたいになってしまうのはどうしてですか。もうすぐ29才だってのに、なんか恥ずかしさいっぱいの数十秒だった。