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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

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10歳の感覚

takanabe2001-07-29



火災報知器の検査とかで早起きしたので、早起きついでに「千と千尋の神隠し」を見に行った。次の回までまだ1時間半もあるのに最前列の真ん中と言う席だった。でも足が長すぎる僕としては前の席がないというのは悪くない感じだ。映画は大変面白かった。何がいいって説教臭くないのがいい。次から次へ物語が進んで、この曲がり角の向こうには何が待っているんだろうと言う、瞬間瞬間のセンスオブワンダーを楽しめる感じ。だから2時間という時間を通してのカタルシスもないし、テーマもないのです。「おかあさん!おとうさん!」ってばっかり不安そうに呼び続ける序盤から、ものすごくアクティブに冒険に進んで参加していく中盤を経て、ぼんやりとテーマは「自立」かしらね、と思ったけど、やっぱりそれは違うと思う。これって、思い出せない前世の記憶を辿るように作った「子供の頃」の視点を、オトナの理解力で再現したものなんじゃないかと思った。オトナの都合に翻弄されたり、未知の物事が怖かったり、先輩が頼もしかったり、知らないことの中にポーンと放り込まれる瞬間の裸具合? 恋の予感の予感。そういうのの連続でこの物語は構成されているんじゃないか、と思った。だから「10才の女の子に観てもらいたい」という監督のメッセージはとてもよく分かるんだけども、「10才」の感覚を、今はもう思い出せっこないオトナの想像力で巧みに再現した感じが、むしろあったかな。ひとつだけどうしても気に入らなかったのは、あの男の子の名前が分かるまでの下りに、全然伏線が貼っていなかったことでしょうか。あれだけ時間があったのに、川でおぼれたというエピソードがクライマックスっぽいあのシーンでいきなり思いつきのように語られるのだけは、本当はグッと来るシーンのはずなのに置いてけぼり感を味わいましたよ。でも2時間という時間はとても充実していて、久しぶりに終わってすぐ2周目を観たい映画だと思った。DVDとかじゃ嫌な感じ。それって大事なことだよね。


そのあと、ケーキを買って家に帰って、カレーの作り方を教わった。そうさ、僕は自炊っつうのをしたことがないのさ。包丁を持つだけであ、この人、料理したことないっていうのを分からせるのに充分なだけのオーラを発しています。べったり作業の手順を教わって、1時間後カレーっぽいモノが出来た。でもあんまり美味しくなかった。料理という作業自体は工作みたいで楽しいんだけど、自分が作ったものを食べるのはちっとも楽しくないなと思った。それは多分、まだ言われた通りにしか作ることが出来ないから、自分が自分や誰かを喜ばせようと思って入れた気持ちが希薄すぎるせいだと思う。買ってきた手品セットで人を喜ばしても、別にそれは自分の努力や工夫じゃないじゃん、僕がやんなくたってまず同じ風になるじゃんってそう言う感じ。デッサンを描くときに様々な鉛筆の濃さのデータやイメージが頭の中にあるように、味や素材に関してもこれから作るモノのイメージや、セオリーの崩し方が目に見えるようになるといいなと思った。道は相当長そうだ。


アドバンシュの液晶って暗いじゃん。反射光を上手な角度で当てなきゃいけないので、携帯ゲーム機というより本体の反射角を決める行為から既にゲームが始まっている感じ。アクションゲームだわね。そんな冗談はさて置き、ライトを買ってみたよ。オフィシャルライセンスのものとしてはライトボーイアドバンスという製品が出ているんだけれども2800円ぐらいして、色もオレンジしかなくてその上分厚いので、ピンク色のアドバンシュを使っている僕としては微妙なんだわね。そしたら980円で本体の色に合わせたこれが出ていたので、物は試しで買ってみました。結論:悪くない感じ! 悪いところもないわけじゃないよ。ガラスにライト自身が映り込むとかね。ライトを使わない時の蓋が自然光をさえぎりがちなところとかね。でもそれを差し引いても明るいってのは悪くない。一体感もそれなりにあるし。携帯ゲーム機を持って歩くほとんどすべての場所が薄暗く、光量が不安定に変化していることを思い知るね。それに対してこのちっぽけなライト一つを加えるだけで、最低限の光量は保証できるわけ。夜、寝る前にプレイする時も寝返りを打ちながら微妙に天井からの明かりを反射させるには相当な努力(画面の傾け)が必要だと、経験がある方には相当ピンと来る話しだと思われますが、これがね、仰向けで画面を下に向けたままだって快適にプレイできちゃう。うわー!学校とかずる休みして一日遊びたいー! 風邪ひきたーい!って感じ。でもでもでも、ひとつだけ言ってない致命的な欠陥があるのだった。それは電池。このライト、電源が本体からの供給なんですよ。アドバンシュ自身にバックライトが付いていないのにはそれなりの訳があって、それはコストももちろんのことだけれども、電池の持ちってのがあるわけですよ。アルカリ単3電池2本で20時間駆動を約束されているアドバンシュも、このライトを点けたとたん3時間〜4時間で電池が切れちゃいます。もうあっという間。この点だけは本体から電源を供給しないライトボーイアドバンスの方が正解なんだろうなーって気がするね。予備電池は忘れられないよ。だけども明るさ調整ボリュームや、ケーブル用端子までついて980円はお買い得。持ち運ぶ時に蓋が画面の傷の保護になるところもかなりポイント高いです。コストパフォーマンス的にオススメ。暗い画面に泣いているあなたには必需品になること請け合いですよ。