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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

  ラヴフール(www.lovefool.jp) 

分り合えない


僕の子供は双子でその上、勇者の血を引いてやがって、そんなわけで魔王を倒しました。やっぱドラクエは5が好き。いや6は途中でとまったままだし7は触ってもいないから選考に入ってないですが。


無事世界に平和が戻ったので、うーんと伸びをした。iBookのアダプターで思わぬ出費があったから、ついでにもうやりそうにもないゲームや、もう見そうにないDVDを売ることにした。まぁこれでちょうど1万円でしょ、と思ったらまさしく1万円で、そのお金で2000円の床屋に行って、1500円の「サブカルチャー世界遺産」という本と、中古の岡村靖幸スチャダラパービョークを三枚1200円で買って、夕方4時頃、ひとりでパスタを食べた。その後気づいたこと、魚介類のパスタとアイスティーを食べた後は50%以上の確率で具合が悪くなる。なんでだ? 電車に乗ったら思い切り酔ってしまいました。


サブカルチャー世界遺産」はおもろい本で僕が知った顔で過ごした十代のマストアイテムがほとんど網羅されていて、かつ「サブカルチャーなんてモノはもうない」というテーマでまとめられている。なんつうかズバリ今の僕です。アイテムや趣味の集合でその人なりを表したり、感じたりっていう時代はとっくに終わったのだと90年代以降強く感じます。つか、めんどくせえ。既成のスタイルに自分から収まっていくことや、偉い誰かの知恵の断片で武装するのはうんざり。サンプリングもカットアップもリミックスもうんざり。ロックのためのロックも、デザインのためのデザインもいい加減にしろ。そういう気分です。分かる人にだけ分かればいいや。


話しはずれますが、会社でデザイン資料として「アイデア」という雑誌を定期購読している。先週デザイナーの人に「こんな本要らない、来月からもうとらない」と言われました。最新号はテクノで超有名なアンダーワールドを内包する芸術集団「トマト」の特集で、印刷ではなかなか再現できないだろう色合いの、下手すると単色とも受け取れるページが延々100ページ近く続いていて、そのページをハラハラめくっていくだけで僕なんかは自分からはけっして出てこない新しいセンスの洪水が脳に直撃して涙が出そうになっていたんだけど、僕の部署のデザイナーのココロは1ミリも動かないのでした。「だってそんな色のページばっかじゃ、絵を描く役に立たないんだもん」。それを聞いて、あぁ、これは説明しても分かり合えっこない、と思って脱力した。彼女は「使える」技法や、今っぽい「キャラクター」の描かれたネタ本が欲しいのだ。美味しい料理を作るのが僕と彼女の仕事だと例えるなら、料理のために「新しいイメージ」「食べたこともない味覚」を求める僕と、「野菜の切り方」や「茹でる時間」「流行の料理」を知りたい彼女。


同じ目的を持っていても、分かり合えないモノってある。だけど僕はそこで終わりにしたくない。僕には僕を伝えるためにどんどん取っ払っていかなければならない「サブカル臭」がまだまだ染みついているんだろうな。僕の欲しい本は僕が買えば済むことだけど、僕の感じることを正しくデザイナーに汲みとってもらうにはまだまだものすごい時間がかかりそうだよなーと思った。


最後に十代のマストアイテムの一部(本に載っていたものから)を公開。僕が十代を終える92年まで。恥ずかしさでいっぱいです。


disc:「ごはんができたよ」矢野顕子、「BGM」YMO、「スネークマンショースネークマンショー、「ビデオゲームミュージック」細野晴臣監修、「未来派野郎」坂本龍一、「非実力派宣言」森高千里、「靖幸」岡村靖幸、「ワールドクリーク」ディーライト、「カメラトークフリッパーズギター


book:「ゲームセンターあらし」「タッチ」「北斗の拳」「AKIRA」「ドラゴンボール」「ちびまる子ちゃん」「ジョジョの奇妙な冒険」「感染るんです」


game:「ゼビウス」「リブルラブル」「ポートピア連続殺人事件」「グラディウス」「たけしの挑戦状」「スーパーマリオブラザーズ」「ドラゴンクエスト」「シムシティ


anime:「機動戦士ガンダム」「コブラ」「幻魔大戦」「風の谷のナウシカ」「AKIRA


movie:「ブレードランナー」「未来世紀ブラジル