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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

  ラヴフール(www.lovefool.jp) 

2個買えるじゃん


はい、お察しの通り「いつでも会える」という絵本が大嫌いな俺です。


連日のセガ報道はもう、坂道を転げていく買い物袋のリンゴのようで、拾ってあげるのも忘れて、「あー」ってだらしなく口を開けながら、あるはずのない既視感を感じちゃったりしてる。ドリームキャストが3月1日から9900円!という報道に今日会社は沸いていたけれども、どうなんだ? 一般的な反応としては。僕の会社にいる人はゲーム好きな人しかいないはずなので、ぜんぜんフツーの反応とは思えない。ここがゲーム屋さんのやりがちなもっともあやういサンプル現場です。普通の感覚の人がいなさすぎ。9900円って聞いたときに、今までの半額ならお得だし買うよ、じゃなく、へぇ、じゃあ同じ値段で2個買えるじゃん、お得、って感覚の人たちですからね。


マーケット的には「ドリームキャスト欲しいよなー、でもなー」って優柔不断だった一部の層の肩をぐっと押してあげたところで終わりだろうね。在庫一掃セールだからそれでいいんだろう。でもゲーム機(特に据え置き型)って安いからって理由で買うんじゃないよね。欲しいものや必要を感じたものはいくらだってお金貯めてちゃんと買うんだしさ。ネガティブな意見を続けると、「バーチャファイター4」や「サクラ大戦」などの大物タイトルがツレプテクーで発売予定、とあるのも、実はあんまり売り上げは見込めないと言う見解もある。いや、本体の普及台数以上にソフトが売れることはないし、ドリームキャストより既に普及していてこれからも伸びると思われているツレプテクーの上で売れば、ドリームキャストで出すより売れる可能性は充分にある。でもセガの支持者って言うのは濃い人たちばかりなので、そこに強く訴えかける種類のキラーソフトを投入しても、結局ドリームキャストを持っていた人たちが渋々プレステ版を買う、つまりハードが代わっただけで新しい購買層には広がらないのでは、という懸念だ。逆にハードが代わったことでよくなりそうなのは「スペースチャンネル5」シリーズや「クレイジータクシー」のような、最近のセガの、直接のキラータイトルじゃない、地味目だけど粒ぞろいな傑作群。これはツレプテクーをすでに持っている人みんなが「セガもけっこうおもしろいね」って感じに市場として見込めそう。要するにこれからはハードを牽引しなくちゃいけない義務と言うのがなくなった分、前より自由に創作活動(大作主義だけじゃない、いろんな種類のおもしろさを提供していくという意味)ができればいいなというのが一番の希望。「アーケードのあの人気作を完全移植!」って事を売りにしてきたこれまでのセガのスタイルからは早く脱皮した方がいいよね。ゲームセンターに魅力がない今の時代なんかは特にそう思う。