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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

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セガのDNA


あー、そか。そうだった。今日はセガの正式発表があったね。まぁ、先日のスクープとも内部リークとも言える報道の中で場を濁してたなりの結果だったけれども、今回発表された6ページに渡るファンへの表明と投稿フォームは、なんかやっぱりセガってホントにゲームのことが好きで好きでしょうがなかったんだなぁっていうのが感じられて、僕は特にセガのゲームに強い思い入れはないんだけれども、モニター上の文字を目で追っていくだけで、自然に涙がこぼれてきた。


前書いたことの繰り返しになるんだけど、セガのゲームで遊びたいと言う気持ちと、セガのハードとセガ形式のディスク(ソフト)を買うことは絶対的なイコールじゃない。セガの叡智を詰め込んだエンターテインメントに触れる為に、今まではセガのハードを買うことでしか実現できなかっただけの話し。もちろん同じ会社がハードを作るってことで、よりその叡智に触れやすい入れ物やインターフェイスに最適化されていたとは思うんだけれども。


セガのDNAはドリームキャストがなくたって生きていくっていうのは、確かに間違いない。せっかくプレイステーションを買わずにセガのハードを買って応援してたのに、そんなのひどいよっていうファンの気持ちも分かる。僕もサターンとドリームキャスト持ってるしな。2000年のソフトは他のハードよりずば抜けて面白いのが多かったし。


でも悲しいのはそういう何だろう、サポーター的な発想の部分でではなくて、やっぱりセガっていうなんか商店街で言うとお煎餅屋とか和菓子屋みたいな感じのお店だと思うんですよ。そんなおっちゃん達が作った「テレビゲーム」っていう市場と才能の場が、なんか都会からやってきたソニー・スーパーマーケット、あるいはコンビニみたいな、便利で若者のニーズとココロをしっかりつかむ金持ちなよそ者に、ビジネスという舞台で負けちゃって、それでも「やっぱ、セガの煎餅ってスーパーじゃ買えない、いい味してるよな」って思える人よりも、味はそんなでもないけど、ケーキも雑誌も歯ブラシも煎餅も弁当もサラダも揃っててなんだか明るい店内についつい足を向けちゃう人の方が、人数の上では多かったのかな。そんな浮ついた気持ちを都会っけの溢れるマーケティング重視な人たちに、泥だらけの手で築き上げた市場と才能を明け渡すような感じになってしまったのは、これからはハード一台分買わなくて済んでお得じゃんっていう消費者的な僕の感覚より、作り手の僕の遥かに寂しい出来事なんだ。


ゲームソフトはまだ売り切りの時代なので、1回のプレイも1万回のプレイも同じ6000円の売り上げ。だとしたらカントリーよりはポップスの方が儲かるよなーというのは誰の目にも分かるわけで、薄く広いの代わりに、濃い人から深ーくお金をもらっていく課金体系がまだ整っていない2001年は、セガ
の職人気質には厳しい時代だったかもしんない。いろんなゲームが一つのハードで楽しめるのは大変素晴らしいことだと思ってるけど、淘汰されて欲しかったのは明らかにセガのハードじゃなかった、僕としては。前より強く応援したい気持ちでいっぱいです。