lovefool

たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

  ラヴフール(www.lovefool.jp) 

Xbox前夜

マイクロソフトのゲーム機「Xbox」のデザインが公開になったそうで、あまりのフツーさに口あんぐり。
http://kafka.noc.tcp-net.ad.jp/~minaduki/game-n/xb/2001-01/01-04.htm
白とか黄緑色の配色はどこ行ったんだよ。コントローラのボタンの配置が任天堂ゲームキューブにそっくりなのだけむかつきます。


正月はどんなゲームライフをしていたかと言うと、プレイステーションの「北斗の拳」を終わらせて、なぜかツレプテクーの「リッジレーサーV」にのめり込み直す。ラヴゲームの記事でも発売当初「なんか冷たすぎる感じ!」とか酷評した覚えがあったけど、これはこれでやっぱりとってもすごいんじゃないか、っていう結論に辿り着いた。セーブが全然こまめに出来ないとか、肯定のためのボタンと否定のためのボタンがしょっちゅう入れ替わるのだけはむかついたけど、良くも悪くもロクヨンに対するスーパーマリオ64みたいな、ハードのフラッグシップになるゲームだったんだなぁと再認識した次第です。ツレプテクーの期待感をそのまま一挙に引き受けていただけに、実質47000円ぐらいの天秤に掛けられていたけども、1万円ぐらいのものには充分なっている気がしたし、それを本体の発売日にちゃんと間に合わせる仕事は、まさしくプロの責任感にのみ成せる業だなと思った。


で、その後はいろいろやってないゲームもあったんだけど、大掃除中に雑誌「64ドリーム」創刊準備号を見つけてしまい、読みふける。他社ハードとは比べ物にならないほど高速、高性能! ロクヨンDDっていうのが来年発売予定で、ゼルダやマザーの新作もDD用に開発中!とかちょっと涙なしには読めない部分も多かったんだけれども、ハードの開発者竹田氏のコメントが良かった。開発を始めた5年前(つまり91年頃)はマルチメディアブームで、技術者の中に任天堂が求めるリアルタイム性、インタラクティブ性を目指している人がほとんどいなかった。マルチメディア=CD−ROMみたいな風潮(=ソニーとフィリップスにお金を払わないとハードが作れない)だった。任天堂はCD-ROMの読み込みを「遅い」と感じる会社だから、そうじゃないアプローチで真のリアルタイム性、インタラクティブ性を実現させたかったんです。みたいなくだり。


確かにマルチメディアって単語はIT革命並みに曖昧で中身のない言葉で、電気屋さんが製品を買わせるための口車に過ぎなかった部分が多かったように思う。ゲーム機を商品ビジネスじゃなく、コンテンツとして見た時に、カートリッジのアクセススピードを優先した任天堂の選択は、ロクヨンの使命を終えつつある2001年の現在から振り返ってみても正解だったと思う。手にしっくりおさまる工業デザインの結晶とも言えるコントローラの形状(特に引き金状に設計されたZトリガーボタンが秀逸)。あらかじめ設けられた4つのコントローラポート。振動パックを始め、コントローラの裏側で自由に差し替えられる拡張スロット。本体のメモリも増設できる設計。その澄んだ理想の高さに掛け値なしに惚れ惚れしちゃう。最近思ったのは、ドット絵でゲームを始めたのがファミコンなら、ポリゴンでゲームを始めたのはプレイステーションやサターンじゃなくて、やっぱりロクヨンだよってことだ。ファイナルファンタジープレイステーション向きなソフトなので、あれはあれでいいと思うけど、ドラクエは7の出来を見ても、本当はロクヨンの仕様で作りたかっただろうなって気がします。堀井雄二エニックスの役員になってしまってからは口に出さなくなったけど、ロクヨン発売当初はぜひロクヨンDDで新しいドラクエの世界を作りたいって明言していたもんね。ましてやマリオやゼルダのような空間を存分に生かしたソフトはプレイステーションやサターンでは出来ないわけだし、平面から空間へのシフトはやっぱりロクヨンの地平で初めて実現できたんだと思います。贅沢な暇つぶしの延長であるテレビゲームに、完全な3次元空間が本当に必要だったのかっていう、市場への問いかけも含めて。音楽ゲームのヒット、ゲームボーイ人気の再燃はまさにそこへの反動だったと思います。その清算も済まないままに、ツレプテクーのようなより高性能なハードが、家電としての位置づけで400万台近く普及。それを追従するようにニンテンドウ・ゲームキューブや、マイクロソフトXboxのリリースが控えています。それぞれに思惑は異なっているとは思いますが、ボタンを叩いているだけでウキウキしちゃうような仕組みって性能に限らずまだまだあるはずだって信じています。豪華だから欲しいんじゃなくて、欲しくてたまらないから欲しいってものが欲しい。そんな感じ。


あー、書きたいことがまだいっぱいあった気がするけど、また続きは今度。