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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

  ラヴフール(www.lovefool.jp) 

すごく休むの巻


休んでました。休みはいいな。先月の日経エンタテイメント矢沢永吉が出ていて、仕事/休みのon/offって言うのをこんな風に話していた。

インタビュアー「つまりその半年休んで、半年は音楽活動っていうサイクルが矢沢さんの創作活動のリズムには合ってるって事なんですよね? 半年ちゃんと休むといいっていうか‥」。


矢沢「ちゃんとじゃないんだよ! すごく休むんだよ! だから音楽に対してまたハングリーな気持ちになれんのよ。どんなにいい女でも毎日セックスしてたらさすがに飽きるじゃん。でも何日か置くとまた抱きたくなるじゃん、そのベストなサイクルが音楽に関して矢沢は半年だって言ってんの」。

うろ覚えで再現してみましたが「ちゃんと、じゃなくて、すごく休む」ってところに力を入れているところがいいなと思った。だらだら休日出勤しちゃうのもまずいんだけど、同じように休むのが義務に近づいているのに自分で気づいちゃった時とかやばいもんね。あー、最近いいもの見に行ったりしてないなーとか、今日ぐらい自分にご褒美あげちゃおっかなーとかね、やばいやばい。


ラヴフールを毎日更新に限りなく近づけてみて早ヒトツキ以上経ちましたが、その影響?なのか、偶発的に考える事とタイミングが一緒なのか、更新が活性化したサイトが相思相愛な関係の中にいくつかありまして、そのテンポ感やら温度感がこうウキウキしちゃうような感じになっているので今日改めてリコメンドなど。


まず、僕がホームページを作るきっかけをくれた、元同僚デザイナーのうでっちが作っているその名も「ウデツ式」。もう一つが多摩美時代と会社を股に掛けての付き合い福田くんが作っている「maf*maf」。


僕は自分にめちゃやさしく、他人にぞっとするほど厳しい人なので、なんかこう仲間内だからって、表現の場に於いては何かの敷居が下がったりはしないというか、むしろグッと上がっちゃったりなんかするんですが、この二人の最近の語り口調は視点が以前に比べてパーソナルになり、手の届く範囲のことを綿密に紡ぎ上げていくことに力を割いているような印象を受けるんだけど、その文体にやさしさと言うか、人としての懐の深さが感じられていいなぁと思った。気負ってないっつうか、オトナっつうかね。あんまり人のサイトとか面倒くさいから見に行かないんだけども(でも自分のは何度も何度も何度も見てたりして)、最近はくやしいくらいに見に行っちゃうんだわね。で、読んで面白くて、悔しいから書き込んでやるもんか、なんつってね。


あと更新はそれほどではないけどやっぱり同僚のspinn寺本くんが開く「mnemonic spinn SR」も、温度低めでかっこよすぎな全体的なデザインとは裏腹に文体が最近ちょっとウェットな感じにやさしくなってきた気がして、これも影響かぁ?ってにやりとしながらグー。あと今日めちゃくちゃ感動して涙をこぼしそうになったのが、ジョージさんの「ネコ」ね。もうそのまま引用しちゃいますよ。心して読めよな。

たぶんフィシュマンズの描く絵っていうのは、ポップスにしては抽象的だったために、材料も構成もかなり慎重に選び取る必要があって、少しでも絵の具がはみ出せば、退屈なものになっていたんじゃないだろうか。「空中キャンプ」は驚くほど研ぎすまされて、必要な絵の具だけが配置されていた。とにかく、ぼくはそこから「ちゃんと最初に描きたい絵があって、初めて材料なり構成なりが決まる」という構造を学ぶことができた。


その構造は、サッカーにはゴール、将棋には詰みという目的があって、初めてゲームとして成り立つように、音楽にも当たり前に必要なことなんだと、わかったのだ。
そうなってくると、甘えられなくなってしまった。表現したいことが決まれば、あとはそこに到達するまでひたすらやるだけだ。表現したいことがないのなら、寝るだけだ。

あー、最後の2行とかね、ラヴフールなんかもう要らないじゃんってぐらいに強い共感、アンド感動、そして勇気づけられたですよ。自分が煽るように書くいつもの温度高めな文章っていうのは、誰かが自分に言って欲しいことをwebという場所や客観的風フィルター効果を借りて、リアルタイム・タイムカプセルごっこをしているのでは? と思った。そんなこんなでもう月曜です。すごく休んだので、がんばります。がんばれます。年末を光速で駆け抜けろ。フリーフォームド・ラヴフール