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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

  ラヴフール(www.lovefool.jp) 

未来につんのめるの巻


地震、だいじょぶだった? 怖い気持ちを思い出すのは嫌だよね。


今日は盛りだくさんな一日だった。ざっと行きましょう。まず、マクハリのCEATECを見に行った。これ去年までのエレショーとかなんとかってショーを合わせた大きな展示会。もうマクハリのあのでかい会場を隅々まで使っていて、歩くだけでやんなるくらい広いのなんのって。でもね。よかった。ゲームショーやAMショーなんかよりずっとどきどきしたなぁ。もと工業デザイナーとしては、電化製品メーカーのコンセプトモデルがいい感じでしたね。四角い携帯電話からの脱却をかなり真剣に取り組んでいました。IT革命なんて揶揄される現在、どの会社も自分の会社の規格を次世代のスタンダードにしたくて、うちのがすごい!うちのがすごい!っていろんな可能性について、出せるだけの大声で自社のブースを盛り上げていて、そのつんのめり感が、前向きな意味でエネルギッシュで、好感が持てた。例えば「腕時計型の時計は、腕そのものが受話器、しかも指パッチンで通話準備」とか、もう笑っちゃうぐらいにかっこいい! どこの会社でもやっていたカメラもウォークマンGPSも着いた電話機みたいなのより全然スマートで個性的で、使われるシーンがちゃんと見えてくる。ゲームにも数年前にはそういう輝きがあったはずなのになって思ったよ。格言としては「過激な側面を持たない提案は、しなかったと同じ」という感じで。


今週のファミ通が分厚く固いので何事かと思ったら、セガが話題の「@barai(あっとばらい)システム」の第一作目として、「エターナルアルカディア」というドリームキャストロールプレイングゲームの製品版と全く変わらないディスク(説明紙やケースはないけど)を2枚組の付録にしていた。最初の数時間分無料で遊べて、もっと遊びたい人はドリームキャストのネットワーク機能を使ってその先をプレイするための「鍵」を5000円支払って買うというシステムだ。おもちゃ屋の店頭パッケージ売りから、ネットワークでの従量課金売りなんかへ選択肢が増えて行くであろう近未来に対しての果敢なチャレンジとも取れる。早速ノリノリでプレイ。だってさー、この1作ってセガの家庭用ソフトのこれからを大きく担う、言ってみれば捨て身のチャレンジじゃないですか。セガの信頼の多くを賭けているはず。それに5000円のネット決済を促すだけの仕掛けって一体どんなものを詰め込むんだろうっていう期待もあった。でもすぐにがっくりした。むちゃくちゃ平凡で単調なロールプレイングゲームだったから。驚くほどに魅力がない。最初の中ボスを倒して、飛行船(?)を操作するところまでやったんだけど、全部で30分ぐらいでしょうか(無料プレイはまだまだ出来ます)。まったく歯ごたえがなかった。ファイナルファンタジー7を2000年にそのままだらーっと焼き直したような、何が売りなのかわかんない感じ。ファミ通が100万部発行されていると仮定して、そのうち10人にひとりがドリームキャストを使える環境にあるとして、10万人にこの試供品は配られたわけだけど、ゲームマニアや開発者の視点じゃなくても、この先を見たくてうずうずして5000円のボタンをポン!と押す人は10%も(約1万人)いないのでは?と思った。社運を掛けた新システムの始まりは、いきなり難しいところに向かっちゃったみたいだ。だけど、そのあと少しだけ前向きに考え直してみた。このシステムっていうのは閉じたマニアががーっとのめり込むロールプレイングタイプより、1プレイ5分とかで終わってもう一度!って繰り返したくなるパズルゲームタイプの方が向いているのでは?と思った。と言うのも、ロールプレイングのような手間の掛かるゲームに興味が行く人というのは、手に届くところに情報がなくたってパッケージされたソフトを買ってくれちゃう人たちだし、興味ない人はタダだろうがなんだろうがまずやらないってジャンルだと思うんですよ。でもそれが例えば「I.Q.」とか「グンペイ」「ミスタードリラー」だったらどうだろう。とりあえず何回かやるのでは。回数制限のシステムはちょっと今いいのが思いつかないんだけど、10数回無料プレイディスクを付録にするとして、ネット決済では「100プレイ追加」っていうのと、「プレイ制限解除」っていう二つの買い方を用意する。とりあえず試供品をばらまくって言う方法の場合、浅く広く遊べるものでないと逆効果だと思うんだけど、そのへんどうですか?


給料が出たので本とCDをどどっと購入。ジョジョの最新刊は66巻にして、紙の上のマトリクスって感じにどんどん加速度的なおもしろさを増して行くばかりだし、雑誌「ゲーム批評」に載っていた「ゲームは進化することはないが、変化はする」って一文に、まるで元任天堂の故人・横井軍平さん(ファミコンゲームボーイの設計者)の発言を聞くような目の覚める思いをしたり、機動戦士ガンダム(最初の)ドキュメンタリー本「ガンダムの現場から」に載せられた数々の草案に、見えている人の企画書は、できあがっていなくても(核になる部分が)見えてるんだなぁって、羨望の溜め息を漏らしたりした。CDはエヴァンゲリオンのスタッフの新作アニメ「フリクリ」のサントラがステキ。これpillowsが担当してんだけれども、僕、悪いんだけどpillows嫌いなんですよ。だってダサイんだもん。熱気の空回り具合とか、バンドブームの頃を彷彿とさせるルックスとか、うわーダメだー!って思ってたんですよ。でもフリクリのサントラには向いてた。それもぴったりという意味ではなくて、あの筋書きのないような破天荒なストーリー展開に、程良く違和感を持った印象的な音として、見事なミスマッチのバランスを持っている。ミスマッチってベストマッチより難易度高いよ? だいたい普通じゃないよ、アニメのBGMにギターリフを中心にした音を持ってくるなんて。でもとても印象深い。音を中心に作った映像のようにも見えちゃうくらい。オススメです。あとは買い忘れていたアンダーワールドのライブ盤と、レディオヘッドの新譜をまとめて買った。レディオヘッドの国内版は椎名林檎がライナーを書いてると聞いたので、当たり前のように洋盤でね。っていうか一枚1000円の価格差を無視できなかっただけなんだけどもね。


3連休は更新をお休みするかも、です。