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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

  ラヴフール(www.lovefool.jp) 

2000


1999とか2000とかの年号の世界は子供科学雑誌とかノストラダムスの本とかでしか見たことがなかったので、ふつうに育っていたら自分は27才でそれを迎えるんだなぁって計算しながらも、子供だった僕はなんか架空の国での年齢の換算をしているみたいで変な感じだった。とかなんとか言っている間に、高校を卒業したり、浪人したり、美大に入ったり、ゲーム会社に入ったり、泣いたり笑ったり恋して、今日という日をぼんやりと迎えたしまった現実って言うのは、子供の頃の自分に対してこれまた変な気持ち。いいとか悪いとかじゃなくて、ただ変な感じ。


思い出すに、小学生あたりの僕は2000年を迎える僕に対してこんな感じだろうと思っていました。

 

・デザイナーになっている
・デザイナーだからお絵かきをして毎日を楽しく過ごしている
・すらすらかっこいい絵を描けるので女の子にモテモテ
・秘書の眼鏡っこもホントは僕に惚れてる(←関係ない)
・オープンカーとか、風変わりで役立たずな車に乗っている
・コンピューターがバリバリ使える
・奥さん確定って感じのコイビトとラヴな毎日
・オトナだから誰にもしかられずにファミコンやりほうだい
リニアモーターカーで各地に出張
・チューブの中を自動操縦の車がびゅんびゅん走っている
・ゲームは全部ホログラフィーで空間上に立体画像
・ゲームとか音楽はパッケージじゃない部分にお金を払っていて自由に編集してそれを遊ぶ。
・映画もライブ感覚で、観客の好みによって結末がどんどん変わっていく
・髪の脱色は割とふつうになっている
・学校にはほとんど行かずに授業は遠隔通信教育、カリキュラムは成績によって個人個人ことなる


年末の同窓会とかでそのころの友達に会うと必ず言われるのが「一番自分の夢を叶えたのがお前だよ」ってセリフ。それはステキでとてもうれしいことなんだけれども、自分的には50%も行ってない気が。


まぁ、2000年だからって今までのことをリセットしてみたり、急に目標を立てたりすんのも変なんだけどさ。いつか自分の子供とか、親戚の子供とかに、「ねぇねぇ2000年ってどうだった?」って聞かれたときに、当時一番イキイキしてたポジションで世界を見渡せたはず僕らの世代が、はっきり何かを言えないような状態にしておくのもなんかしゃくなので、少しずつ毎日を濃い感じに密度を上げていこうかな。そういうふつうに新年らしい決意を割とちゃんとした部分でしたい感じ。


なんでこんな話しをし始めたかというと実は今日ね、大掃除してたら、卒業制作展の時にみんなにひとこと書いてもらったノートが出て来て、それを読んでたら涙がこぼれた。


「ナベちゃんが本当に作りたいものを自信をもって作り続けて下さい」


生き方の指針を含めて、これ以上のコトバはなかなかない。励まされるし、がんばれるし、その気持ちを裏切れないよなって思うと、いつもどどどーって涙が溢れ出てくる。感動と反省と勇気の涙。はい、そうします。そういう風になります。今年も来年も再来年も。そう思って鼻をかんだ。