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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

  ラヴフール(www.lovefool.jp) 

キックボード


あけました。おめでとう。ちゃんといい子にしてましたか?


遅ればせながらアレよ。キックボード(VIZA Razor)に乗りました、わたくし。しかも仕事で。この寒い中、最寄り駅の一つ前で降りて白い息はきはき国道なんか走っちゃったもんね。イエーイ、社会人4年目でーす。


で、感想。めっちゃ疲れます。見た目のかわいさ、手軽さに裏切られるねー。クリアの車輪の径が小さいのがかわいくもあり、気になってたとこでもあったんだけど、予感的中。もうちょっと荒い感じのアスファルトで転びそうになるし、段差なんかもっての外だし、マンホールの蓋が見えるたびにびくびくしちゃうような感じ。よほど程度の整った舗装の道や緩やかな下り坂じゃないと気持ちよくないので、自転車みたいな便利な移動器具の代用にはならないね。


でもねー、これいいよ。アリアリ。だって楽しいもん。まずね、いつもの通勤通学の風景がガラッと変わって見える。これ重要。ウォークマンとか地べたに座ってだべるのや厚底ブーツとかが風景を異化するように、キックボードも風景を異化する。目新しさとピカピカのボディからか、みんな見るし、漕いでて楽しいし、見た目なんか呑気だし(でも漕ぐのは必死)。こりゃ、やめらんないねー、はぁはぁふぅふぅぜぇぜぇぜぇ‥。


でもどうなんだ? これって長続きしないんじゃないか? 凧上げは楽しいけど、お正月しかやんないみたいに、移動を異化するものでありながら、ちっとも「便利ではなく」、かと言って、スケートボードインラインスケートのように、技術を極めていく「スポーツでもない」微妙なポジションがまず怪しい。ううーん、かなり先行き不透明。要するにこれってかっちょいい雑貨じゃん。フローリングの上にピカピカに磨いて飾っておくと様になるってタイプのシロモノじゃん。まだそんなに仲良くない女の子を家に呼ぶための口実じゃん。


でもそれでもいっかと思えてしまう。なにせ、1万5000円(前後)。実用品の自転車よりは安いぐらいの値段だし、おもちゃとしてはぎりぎりお買い得のいい線をついている。折りたためるから邪魔なら車のトランクやベッドの下にも入るし、その実用性や使用頻度を差し引いてもなお余るくらいの、このきらびやかでシンプルなデザイン! キュートなクリアの車輪。おうおう雑貨で充分。インテリアで充分。その上、気が向けば乗ったりもできるって考え方はどうだろう。


ただ僕は工業デザイナーの端くれなんで一つだけ注文をつけたい。折りたたんだ時、手に持っている以外どうしようもないって言うのはどうなの? 折りたたむと小さな足が出て地面にすっと立つような仕組みにぐらいしておいて欲しい。そんだけ。実際使ってみると駅なんかで困る時って多いんだよね。その際もパーツ点数は増やさずにお願い(値段も一緒ってことです)。なんなら僕設計します。(っつうかもう考えたんだけど)


そんなわけで、この時代から半歩以上遅れながらもキックボードを大推薦するっていう中途半端なラヴフールで、2000年は始まるのだった。今年もほどほどによろしく。