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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

  ラヴフール(www.lovefool.jp) 

64DD

takanabe1999-10-25



ぎゃー! もう今日はアレだ! 一日中ファミ通の日だった。もうなんつうかうれしい。だってやっとだよ。やっと正式にロクヨンDDのサービスについて、目途が立ったんだよ。何年待ったんだ? 3年? 一時期はロクヨンの普及率もいまいちだし、新鮮味という意味での売り時も逃したし、もう発売取りやめでしょ、とまで囁かれたこのハード。あまりに知名度が低すぎて、ツレプテクーのことしかしらない(あるいは興味ない)みんなにはどうでもいいことかもしんないし、実際未来永劫どうでもいいことなのかもかも。


でも僕にとっては一大事。これって任天堂ロクヨンを発表したときに、「DDのないロクヨンはビデオのないテレビのようなもの」とさえ言っていた、まだ見ぬ運命のコイビトのようなそんな存在なんだわさ。ホントは97年に発売されるはずだったんだよ。長かったよー。


簡単に、このハードでできること。それは「ゲームの世界で一生遊び続けられる」というある種の約束。ゲームが本や映画のように1で始まって10でエンディングを向かえて終わった終わったって思いがちな今日の方向性に対して、例えば毎日姿を変えていく盆栽のようなモノにゲームをシフトするってこと。本や映画で言えば、プレイヤーが書き込む空白のページが全体の半分ぐらいを占めていて、その半分に記録を加えれば加えるほど、その物語は世界のどこにもないオリジナルなものになり、自分を照らす写し鏡そのものになり、間違ったって中古になんか売れない愛しい手垢まみれのモノになるっていう新しい玩具。


具体的な話しをする。ロクヨンDDはお店で売ってない。レンタルで月会費を払って借りる(2500円)。通信ソフトや絵画系のソフト3種、シムシティ巨人のドシンF-ZERO Xというレースゲームのコースを自由に設計できるソフトなどが全部ついてくる。ここでいう絵画系ソフトはビデオ入力ができ、テレビやビデオやデジカメの映像を持ち込んで、有名タレントの顔を貼り込んだ3次元のキャラクターを作ったり、動かしたりできる。ふつうはそこまで。でもロクヨンDDは、そこで作ったキャラクターを「シムシティ」という街を作るソフトの中で住人として住まわせることができる。例えば広末涼子だらけの街や、学校のトモダチがいきいきと生活している街なんかも作れちゃうわけ。あるいは他のソフトではそのキャラクター達がバーチャファイターみたいに戦うかも知れないし、自分のお気に入りのキャラクターをオンライン上の広場みたいなところに置いておいて、他の人がダウンロードしたりして、また別の場所でコミュニケーションが生まれたりすんのかもしれない。そういう異なるゲームの中を情報が行き来するっていう、今までのゲームというパッケージからすると奇跡のようなことができてしまうんだな。もうハイエンドムービーとか、マルチエンディングとか馬鹿らしくなってきませんか?


巨人のドシンは自分の体がどんどん大きくなっていくという設定の中で、南の島の住人達を手助けするいい巨人になるか、悪い巨人になるかを選んでいくゲーム。島の形や村の作られ方はプレイヤーごとに違うのはもちろん、あんまりゲームに触れないでいると災害が起きたりしちゃうらしい。つうかそれを「ゲーム」とひとくくりにできるかどうかさえわからない新しい玩具。プレイヤーの進み方によって続編も全く異なるゲーム性のモノが2種類用意されているようだ。


F-ZERO Xのコースエディットソフトに関しては、F-ZERO Xを開発したツールほぼそのままを使うことができ、簡単で洗練されたインターフェースの中で立体的なコースを自由に設計し、その中を友達同士で競い合ったりできるのだ。


何かを行き急ぐみたいに高性能で新しいハードが次々発表されていく中で、危うく時代の波の飲まれて消えそうだったこの「未来」のコンセプトが、リクルートの協力でクローズドな会員制とは言え日の目を見れてすごいうれしい。このハードが発表されたことでロクヨン本体の普及が一気に伸びたりすることは多分ないだろうし、ゲームというメディアに暇つぶし以上のモノを感じてない人は全然ふつうの範疇だと思う。でも毎月100本近く発売されているゲームソフトがその勢いの中で、単に「情報の消耗品」として扱われていくことは今の流れからすると不可避だろう。そうした中で情報を「体験」や「記憶」、あるいは「成長」のような代替物がないモノへ「ゲーム」というメディアを昇華させようとしたロクヨンDDの遅すぎた発売に、僕は感動の涙を隠せないのだ。発売日に5台でも10台でも欲しいです。

 
あとおまけ。今週のファミ通を読んでてのけぞった。このページでおなじみ「うでっち」こと「うでつくん」がなんか連載マンガの中にどーんと登場してたから。


本人はこんなラーメンの小池さんのような人じゃなく、もっとかっこいい感じです。言わなくてもわかるか。全国区デビューの感想はどんなもんだろう。少なくとも会社では大騒ぎでした。主にオレが。