lovefool

たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

  ラヴフール(www.lovefool.jp) 

言葉遣い


「日本人なんだから正しい日本語を」っていうのは、だいたい気持ちが通じてから先のできごとなので特に気にしないんだけど、人が書いたものを読むと時々気になって仕方のないことがある。それは(1)略語と(2)伏せ字、あるいは特定のコミュニティの中でしか通用しない(3)隠語。あと自分の言いたいことは言うだけ言っておいて(4)語尾に「(笑)」とか「(汗)」とかさ。


とても気分が悪い。体の具合が悪くなりそうなくらい。「ぎゃー!」とか声を上げて、そんな場所からは1秒でも早く立ち去りたくなって、実際立ち去ってます。それが一番手っ取り早いから。幸いなことにラヴフールに来て下さるお客さん達にはそういう人が少なめでうれしい。でもなんでウェブ上以外の文字(手紙や記事やふつうの日記)や話し言葉ではほとんど見られないこれらの言葉はこんな不思議に発達してしまったのだろう。


ひとつはありふれているけど、画面上のフォントでは手書き文字や話し言葉ほど温かみや個性がないので、それを補う表現の一つとしての発達したという見方。これは(4)に限って言えること。顔文字なんかも含めて、僕もその気がわからないでもない気がします。


あとはキーボードで打つのに楽なように短い単語に置き換える。これは話し言葉や(1)に言えること。これも普通っちゃ普通の範疇。


もうひとつの理由に最近気がついた。検索エンジン。(2)の伏せ字と(3)隠語っていうのは、それを使うことによって、パブリックでどっからでも自由にびゅんびゅん飛んで来れるってところが画期的で本質的(ハイパーリンク)であるはずのインターネットで、逆に閉じた濃い世界を成立させるのにもってこいなのね。「プレステ2」とか「槙原敬之」とか「ソーテック」とかって検索を掛けると、日記の端に書いた言葉でも理論上は検索にかかって、自由に飛んで行くことができます。ところが「ツレプテクー」とか「槙○敬之」とか「リーテック」って書けば、検索には掛かりにくくなって、その繋がりを一方的に隔てることができ、なおかつ内輪(常連や想像のつく範囲内での新しいお客さんの範囲)で、公の場を借りて言いたい放題言えるっていうのがその理由なんじゃないかって、最近思いました。どっちにせよ、めちゃくちゃやな感じ。


もちろん、全ての発言は平等だと思うし、自由意志は尊重されるべきものだと思います。だけどその平等や尊厳の中には、伏せたり、濁したりしなきゃ言えないような責任逃れは含まれてないんじゃないかなぁ。そういう玉石混淆をも含めた雑多な情報カオス、そしてその国境を越えてるかもしれない匿名性が、むしろインターネットのおもしろみでもあることは否定しません。でもあなたのサイトに繋いでいる間にカウントされる電話代くらいは、せめてもの節度を持って発言したりして欲しいと思うのです。それは欲張りなことですか。堅い話ですみません。