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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

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ふたりぐらし


3日続けて更新ですよ。もう無理。バトンタッチ。今日はね、2年前にここの企画で行ったメール対談の再掲載です。なんか読み直しておもしろかったので、ラヴフール以降のお客さんにも読んでもらったらどうかと思いました。この続きもあるけど、この回だけで十分過ぎる感じ。ぎこちない僕の司会ぶりは目をつむっていただいて、がっちり受け止めてみて下さい。ではどうぞ。


往復書簡「ふたりぐらし」第一回
タカナベヒロユキ × シマネヒロシ

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シマネヒロシ様
こんばんわ。
っていうか、今朝まで会ってましたけど、お疲れさま。
朝まで遊んでもらったのは(そして挙げ句の果てに送ってまでもらったのは)
12月の6日以来ですよ。おぼえてます?
デニーズで宇宙の話とか、未来の話をしたときのね。
あの日は僕の誕生日だったんで日付までおぼえてました。

さて、第3回を迎えるこの往復書簡シリーズですけど、
テーマとして今回「結婚」などを選ばせていただきました。
シマネさんは僕より6つ年上で、僕と同い年の奥さんがいるという
人生上の先輩ってことで、僕のまだしていないイベントである「結婚」について
ちょっと聞いてみたかったのです。
でも「結婚」がテーマだ、とか言うと何か重いので
「ふたりぐらし」というタイトルにしてみました。
自分じゃない人と暮らす生活そのものにむしろ焦点を置きたいという
気持ちなどを込めてみましたが、その点どうでしょう。

まず疑問なんですけど
「結婚」というのは誰のためにするものなんでしょう。
自分がいて、恋人がいて、一緒に暮らしたいという気持ちを実行するだけなら
それは同棲でも事足りますね。
でも籍を入れたり、名字が同じになったり、おめでとうとか言われたりします。
なんで?
まるでお嫁さんの両親のためにしているみたいな風にさえ聞こえます。
そう言うもんなんでしょうか。

そして、そのきっかけだわね。
すごおく好きな同士の相手がいて、そういう関係が続いたとして
いつ「じゃあ、しよっか」って話になるんですかね。
なんか夕日が海の向こうに沈むみたいに「あ、今だな」って時が
必ずやって来るもんなんでしょうか。
それとも、なんかこう周りからの圧力とかが強くなってきて
面倒が増えてくよりは、この際、社会的にはっきりさせとこうみたいに
なるのかな。

なんか、書いてみて気がつきましたけど、僕は結婚に対して
かなり懐疑的ですな。
けっこう結婚願望強い方だと思ってたんですが、昔は。
でも25才という今の年には、他に(他にと言うと比べているみたいで
気が引けるけど)やんなくちゃいけないことが多すぎて、
まだ、怖いやというのが、本心です。
子供欲しいとかもまったく思わない。
女の子で最近「子供だけでも欲しい。相手なんか誰でもいいから」
みたいことを言う人をわりと身近な距離でも見かけます。
そういうのもすごいな。
「好きな人と暮らせなくてもいいから、子供だけでも」と言うような
演歌っぽい思想じゃないところが、僕の理解の範疇を越えていて
かなり未来って感じ。
「出産」が女の子の生理である以上、
何を言っても僕の勝ち目はないなと思います。
もっとも勝つ気もないですが。

女の人が、いつか母になるように、
恋人と妻というのは、もうなんか別の生き物ぐらい違ったりしますか。
男の人はお父さんになっても生理的に変化がないので
その辺らくちんそうに見えます。
仕事で家と切り離された場所に行けるっていうのもウェイトが大きい。
どうも、結婚とは女の人の方が負担が多いような気がしてきました。
なんか大変そうだ。女じゃなくてよかった。

なんか結婚とかに夢がもてる部分とかあったらぜひ聞かせて下さい。
できれば「同棲」だと無理な幸せがいい。
もう今すぐ恋人の手を引っ張って教会に行きたくなるような
そんな話があったら素敵だなぁ。

これからあと3回、どうぞよろしくお願いします。

タカナベさんへ
こんばんわ。
土日はメールを見なかったので、返事が遅れてごめんなさい。

さて、ついに始まりましたね。
「ふたりぐらし」って言うテーマについては、
おそらくタカナベさんの身近ではオイラが適任なんじゃないでしょうか。
でも、求めているようなイイ事を話せるかどうか。
まあ、よろしくおねがいします。

では、まず質問の答えから。
「結婚」というのは誰のためにするものなんでしょう。

これは、色々なケースがあると思いますが、
とりあえず、オイラの場合は、「自分のため」でしょう。
ただ、その「自分のため」と同じ位のウエイトで、「彼女のため」
という事も言えると思います。

恋人同士の時のよい関係のままではなく、
もっとよい関係になりたくて「結婚」をしました。
たぶんオイラより、彼女の方が結婚願望が強く、
結婚の先には”もっとよい関係”があるものだ、と信じていたと思っています。
これについては、最初オイラは否定的で、あまり結婚願望が強くても
その先には結婚に夢を抱きすぎた絶望感が待っていると考えていました。

しかし、何年かつき合った結果
(いつを境に結論を出せたかはよくおぼえてません)
そんな、世間一般の俗的な考え(結婚適齢期など)や、
なにも結婚に限ったことではないが、
いろいろと解った風な事を言っているうんちくヤロー(最初の自分も含む)
などの考えを超越したところまで、自分の気持ちが行き着いた気がしました。
それは、言葉で説明するのがかなり難しいと思いますが、
オイラ的に言わしてもらうと、「一体化」かな。

好きな人と一体化したいと思う気持ち。

だから、それは結婚という形じゃなくてもいいといえばいいんだと思う。
例えばそれが、同棲でいいという人はそれでいい。
だけど、オイラはやっぱり考えられる全ての手段でつながっていたいと思った。

なんか、最初は恋をして想いがつのったりするじゃない。
そしてもうこの気持ちを伝えずにはいられなくなる。
ドキドキしながら、想いを伝える。
これが、第一段階の一体化。

はじめてのデート。
て・て・手なんかつないでみようかな。
第二段階。

ああ〜キスしたい。
なんて、第三段階。

人間には五感があるじゃん。
その全てで恋人の存在を感じようとする訳。
言葉だったり、キスだったり、SEXだったり。
で、その第百三十五段階目が結婚という手続き。
これで、二人の間は考えられる全ての手段で一体化した。

でもこれで終わりじゃないんだな〜。
オイラも最近、経験した出産。(奥さんが出産したんだけど)
子供ができて、なんか血のつながりができたみたいな感覚。
もしかして、これが第百三十六段階目の一体化かも。

まあこんな感じがオイラの素直な気持ち。
(こんな気持ちを彼女も感じてくれてたら幸せかな。)

でね、結婚のきっかけについてはこれがよくわからないんだ。
彼女の事が好きという気持ちが強くなればなるほど、
「結婚」の方から近寄ってきた感じ。
タカナベさん。
「結婚」という字、どうみえる?
オイラは最初、「結婚」という字は冷たくて、硬くて、色で言うとブルー
(SP207位)に思えてた。
でも今は、なんかポンワカしてて、上に乗ると弾みそうに見える。
オイラだって急にそんな風に見えだしたんじゃないと思う。
彼女とつき合っていく日々のなかで、少しずつグラデーションがかかって
そんな風に見えだしたんだと思う。
だから、それに気がついた時が、「あ、今だな」って時かも。

それから、タカナベさんの言ってた
女の子で最近「子供だけでも欲しい。相手なんか誰でもいいから」
なんて考えてる人は、結局、恋人と感じるはずのつながりを
血のつながりでしか感じる事ができない悲しい人かも。
そういう女の子を根本から変えてくれる人が現れてくれるといいのにね。

最後に恋人と妻というのは、もうなんか別の生き物ぐらい違ったりしますか。
という問には、オイラ的にはこう答えておきましょう。

恋人と妻はオイラの中では完全に一つのものです。
それが母親になったいまでも、
そうだなあ、恋人という言葉でひとくくりにしてもいいかもな。