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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

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演劇「マトリョーシカ」


マッキに借りっぱなしになってたのをやっと観た。マトリョーシカって確かロシアの人形でしょ? 人形の中に同じ形の小さいやつが開けても開けても入れ子状態になってる奴。このお話も、同じ話が幾重にも入れ子状態になっていて、観客も演じる側もだまされっぱなし。どれが実態か分からない。でもそれが演劇におけるリアリティそのものなのだとでも言うようなラストだった。


登場人物は三人だけ。ベテラン俳優役の松本幸四郎若手俳優役の市川染五郎、花屋の女の子役に松本紀保。それぞれがちゃんとはまり役だし、それぞれの葛藤がちゃんと描かれていて、その気持ちをなぞって観ていると突然足元をすくわれる、「またやられたー!」ってそんなつくり。


脚本としての面白さと、その入れ子構造の適切な演じ分けが、とてもいい相乗効果を出していて、嘘を真とするその力が、演じるということなんだなぁっていう気持ちになりました。花屋の女の子もかわいかった。80点。