lovefool

たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

  ラヴフール(www.lovefool.jp) 

つながり


フミネくんがこの春晴れて社会人になると言うことで渋谷でお祝いの席に参加してきました。そしたら、半分ぐらいが僕の同級生と同期で、初めて会う人は毎日見ていた有名サイトの人だったりとかして不思議な空間だった。


フミネくんはスポーツ新聞のカメラマンになるそうだ。最近の新聞記者はF5とかじゃなくデジカメで撮るんだって。で、パワーブックにつないでそのままメールで編集部に送信、とかって時代らしい。なんか写メールのファイルサイズだけでかい奴みたいな感じでしょうか。


最終選考で二人にまで絞られたとき「今から一時間でなんか撮ってきなさい」というお題を与えられたんだそうな。ライバルはフツーに風景を撮ってきたらしいんだけど、フミネくんは歩いている人に声を掛けまくってその顔を画面いっぱいに撮ってきて採用になったんだって。僕はその写真を見てないんだけど、話を聞いているだけでも1時間と言う制約の中で求められていることがちゃんと詰まったすばらしい回答だと感じた。しかも計算じゃなくそれを答えられる感性がうらやましい。僕はほら計算した上に間違えるタイプだから。


就職祝い代わりに何をあげようかと思って、前々から買ってあった「Rez」をあげた。家に遊びに来たとき気に入ってくれたのでちょうどいいかなと思った。でもフミネくんはゲーム機を持っていなかった。「これを機に買います」と言ってくれたけど、高い買い物になっちゃったかな。


フミネくんを囲む会だというのに、周りの人はガンダムの話ばっかりで、フミネくんは静かだった。なんか勝手に寂しそうに見えてしまった。疲れていたのかもしれない。


フミネくんはそんな僕らにプレゼントをくれた。それは手もみ茶だった。福田君がそれを見て「うそ! これすごすぎるよ!」と言った。どうやらそれは日本でも4番目にすごいと呼ばれるお茶で、フミネくんの同級生が一人で作っているお茶なのだそうだ。あまりにすごくおいしいので、作った本人でさえ自由にできないらしい。1年間にどんなにがんばっても1キロも作れないお茶を今回の席のためだけに200グラム近くプレゼントしてくれた。僕はもう何がなんだかよくわからなかった。1年の労力の5分の1を見ず知らずの僕らがもらっちゃったわけだ。僕が同じことをしてあげようとしたら、誰にどんなことができるだろう。何にもできない。せいぜい作ったゲームを遊んでもらうくらい? 心して飲まないといけないなと思った。


アナ部の方やusagixやmodel f plusの方にも会うことができた。「ラヴフールの‥」って自己紹介するだけで「あ、あぁ!」って言われるのがなんだか気恥ずかしかった。日に130人しか来ないサイトでも、友達を挟むといろんなものが見えないところで繋がりあっている。いつも目に見えない誰かに向かっている曖昧な文章も、こうしたきっかけで顔があり息遣いが伝わるものに変化していく。それは悪くない実感。


「世界には体感上およそ1000人ぐらいしかいないんだよ」とspinnが言う。


本当にそう思う。


フミネ君、おめでとう。これから新しい舞台の上に立って、もっともっといろんなものや人に繋がっていってください。テクニックよりも話術よりも「繋がり」こそがかけがえのない財産だと思います。