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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

  ラヴフール(www.lovefool.jp) 

正直に言えば


口内炎がまたできちゃったし、なんだか体が重いまんまだし、ぐーたら具合がますますレベルアップしたたかなべです、こんばんわ。


こないだママと話していて、なんでゲームにそんなにこだわるのよ、だってもはや斜陽産業じゃない? もっとみんなにとってどうでもいいことじゃなくて、生活に必要なものを作る仕事とかに興味はないの? と言われました。正論だと思います。たくさんのお金を掛けて美術大学の工業デザイン科を卒業させた息子には、世の中の役に少しでも立ってくれることを望んだって悪くはないはず。でも僕は答えました。


正直に言えば、たぶん工作が好きなだけだったんだと思う。それを職業や学業に置き換えた時に「工業デザイン」という言い訳が必要だっただけなんだろう。根っこにあるのは、なんか面白い工作をして、よくできたなぁって自己満足をして、それを見た人が昨日よりもちょっとうれしい気持ちになったら、もうお金とか名誉とか社会性とか関係なく、僕が最高にうれしいだけなんだと思う。ゲームは確かに世の中に絶対必要なものじゃないけど、人を喜ばせる表現物の中では一番工業製品に近くて、わりかしたくさんの人に届きやすい媒体だと思ってる。だから暴力や哲学なんかをその中に盛り込むつもりはないし、みんなを昨日よりちょっとだけ幸せにする装置でありたいと思っている。画面があって、こっち側で操作をした時に、的確で実感のある反応を返してくるデザインという意味では、工業デザインで学んだことを深化させて表現できる部分があるし、将来的にそういうインタラクションのデザインを求める産業はむしろ増えていくだろうし、その中に自分が関与することにもとても興味がある。そう考えた時に、現状、楽しく正しいインターフェイスを作ることに真剣な産業ってゲーム業界ぐらいなんじゃないかと思うんだ。家電や駅の券売機やATMの画面も分かりづらいことがあると思うけど、そこには必ずゲームで培ったテクノロジーやデザインや作法が今後生きてくるはず。だから今はゲームを通じて、いろんな楽しい仕組みを勉強したい段階なんだ。


母はわかったようなわかんないような顔をした。僕も言いながら、ただファミコンで遊んでた(そして禁止されて十分に遊べなかった)子供の頃が忘れられないだけかも、と思った。実際よくわかんない。でもそれに対してなら一生懸命は保証できるってだけ。そんだけ。