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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

  ラヴフール(www.lovefool.jp) 

愛の種類


パラッパラッパー2」と「トゥルーラブストーリー3」をやっている。両作品に込められた愛の種類の違いがはっきりしていて、大変面白い。「パラッパ2」は全曲新曲ながら2というより1の完全版というべき進化だ。原点回帰。今までだとリズムが狂っていって、ボタンの押し方がしどろもどろになると否応無しに曲を中断してゲームオーバーにさせていたリズムアクションと言うゲームに、プレイ中にその場で「おさらい」という概念を持ち込むことによって、無事克服して達成感&爽快感!という新しい喜びに繋げているところがあっぱれだと思った。今までは同じフレーズが来る所まで何度も我慢して練習を繰り返さないといけなかったのが、リズム感のない僕なんかにするとストレスだったので、「俺はやったんだ!ついにやったんだ!」度を挙げさせてくれる今回のゲームデザインは最高にステキだと思った。やっぱりゲームと言うのは達成感(充実感)のお手軽発生装置を目指すべきだと思うので、リズムに合わせることで「ボタンを楽しく押す」ことを思い出させてくれた最初のパラッパと合わせて、僕にとって重大なことを再確認してくれた名シリーズになった。ゲームの難度も最初のパラッパと同程度か、下手すると若干下ぐらいのライトユーザー向き。リズム感なんてものは練習でどうにかなるってモノでもないので、コアユーザーには悪いけど、ツレプテクーがまだ500万台の現状としては、すばらしい判断だなぁって思ったよ。マニアよりか家族や彼女を満足させてくれるはず。


トゥルーラブ3」は2に続いてまた改悪した続編だと思った。何しろテンポが悪い。1の頃は「転校までの1ヵ月(季節は自由)」、2は「転校までの一学期(どの学期かは自由)」という時間の縛りだったんだけど、今回は舞台を中学校に下げて、時間を丸1年に延ばした。その結果、1日に選べる行動が以前は3つ4つあったのに対し、一つに減り、一日の重みが減り、カレンダーをどんどんめくっていくような構成に変わった。プレイ時間で換算すると、前2作は3から4時間でクリアだったのに、6時間ぐらい掛かるのね。でもそれが内容を濃くしてるなら納得できるんだけど、選べることが少ないせいか、冗長にしか感じられなかった。売りになっているはずの「3人下校」も、僕がやったのは「もう一人の娘の前じゃデートに誘えない」っていう機能限定にしかなっていなくて、厳密には裏でいろんな処理がされているのかもしれないけど、目に見えてる部分で楽しいとは思えなかった。僕にとってトゥルーラブの面白さと言うのは「下校のドキドキ感」を再現すること、に尽きるので、そのシステムを中心に詰め寄っていかない「既存で好評だった部分はそのままに」物量だけを上げていくそういうモノヅクリはいやだなぁと思ったよ。せっかくツレプテクーになったんだから、もっとリアルタイム性や、感情の有機的な表現にもっと労力を割いて欲しかった。背景のパース(透視図法)がことごとく狂っているのも相変わらずだ。シリーズ1作目が一番良かったよねーとかっていうのは簡単だけど、維持することだけが愛情か?と聞かれると多分NO。


最近買ったCD。小島麻由美「MY NAME IS BLUE」、ビョーク「ヴェスパタイン」、映画ヴァージンスーサイズ・サントラ。ビョーク最高です。音楽に愛されている人間だと思った。小島麻由美は前3作に比べて肩の力が抜けていると感じた。ヴァージンスーサイズののサントラはお店がそうしたのか「CAFE向き!」とかシールが貼ってあって、まさにお茶のみ用として買おうとした僕は店内で舌打ちをひとつ。あ、「とたけけミュージック」買ってないや。


ふと「あいだもも」のエロビデオを見たくなった。近くのビデオ屋で探したんだけど、新作じゃないエロビデオをあの棚の中から探すのはものすごい難しいって事がわかった。背表紙のとことかね、文字がびっしり書いてあるし、金色とか蛍光色とかで刷ってあるところは退色しちゃってたりしなんかして、もう全然読めないのね。10分ぐらい掛かってやっと見つけた。あったのは「VINTAGE」というタイトルで、パッケージを見たところによると、一度引退した後に、キムタクが雑誌のインタビューで「あいだもものビデオにはお世話になった」みたいな発言をしたかなんかで、それに触発されて作ったビデオと言う話しらしい。ビデオテープのラベルにもういきなり「タクヤに捧ぐ」とか刷ってあって、うちのお姫様なんか「何? タクヤって誰?」とか怒り出す始末です。いや、ホントにキムタクだってばよ。でね、このビデオすごいんですよ。何がすごいって全然エロシーンがない。60分ぐらいの中で肌を露出するのは10分ぐらいだし、モザイクに至っては2分ぐらいしか出ない。あとは全部ドラマ。これも、ちょっとひねった話しで、3億円事件なんかを題材にしちゃってんのね。火曜サスペンスみたいなのを想像して頂ければまぁ十分かと。鉄砲とかヤクザとかスナックのママなんかが出てきます。カメラも数台は回していて、アングルも程よく凝ってる。でもそんなことはどうでもよくて、僕が言いたいのはあいだももの色気っすよ! なんか静止画だったり、服を着ていたりすると全然フツーのぽっちゃりした特別キレイでもない女の人って感じなのに、肌を合わせている時のちょっとした仕草や、男優と交わす目線や、少しだけ開いた唇、指の置く場所ひとつひとつがなんか言葉に出来ないほど、びりびり来る。これって男だけが感じる感覚ではないのでは?という仮説を持って今回お姫様に見て頂いた訳なんだけれども、その感覚を10年ぶりぐらいに強く再確認したのだった。エロビデオの棚の中にも女の子の感覚のコードに届くセンスというのは存在するんだ。例えば「AV女優」という商売の名前を聞くたびに「ん、女優? 何が?」って引っかかったりするんだけど、そう言う意味において、あぁ、彼女こそが本当の「AV女優」っていう職業なんだなぁって確信する仕組みですよ。AVという限定された世界の女優という意味ではなくて、AVという強みを持った女優の一種という意味? ベッドシーンの演技の輝きの向こうに素が見えなくなって、画面のこっち側の僕が勝手にぐるぐる迷走する感じ? 色気の種類こそ違えど、小林聡美桃井かおりなんかの演技にも似たようなプロ感覚を感じます。底が知れない。ヒステリーとかを指してじゃなく「女って怖い」って正直に思える瞬間。こんな気持ち、誰かに伝わるんでしょうか。