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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

  ラヴフール(www.lovefool.jp) 

仕事でもふだんの生活でもパンチを食らってココロがカスカスです。でもチョコ喰ってがんばろ。


今日たまたま小学校の教科書を読んだ。なんか僕が覚えているのと違っててA4サイズで薄っぺたく、フルカラー印刷だった。デザインもなんかモダンで、文字を読まなくても「なんか楽しそうかも」と思わせる雰囲気がある。僕の頃は算数なんか2色印刷でしかも黒と水色なんかで刷ってあって、ただでさえ冷たい数字の世界を、さらに数キロメートル遠ざけてくれるデザインだったり、国語の本にある挿し絵なんか何かに呪われてるんじゃないかってぐらい怖めの版画だったりしてほとんどトラウマです。影絵でやる天気予報とか今でも怖い。


そこでマッキと話したのは図工の教科書がえれえ楽しそうに見えたこと。絵を描く、とかじゃなく、素材と戯れる様々な方法だけが延々記されてる。紙を裂く、クレヨンで描いた上に薄く水彩絵の具を重ねていく、粘土をわしづかみする。それらを使って光、水の流れ、スピードをイメージしてあるベクトルに向けてやると言った展開例もあった。何かを写実的に観察し、2次元の紙の上で再現するなんてページは一つもないのがびっくりだった。「何かすごい大事なものを忘れてきた気がしましたよ」とはマッキの弁。確かにコンピューターという画材が増えてからというもの、反動的にアナログ的な表現がもてはやされたりしてるけど、筆の味を活かすだとか色鉛筆で細かく線を重ねていくだとか、わりと通常の範疇を超えないテクニックに走っているきらいがあるかもしんない。あまりにありふれた画材の種類を前に、本来無限であるはずの表現に、自分たちでわざわざ限界を設定してしまっているような気がした。ちなみに教科書は1冊190円だそうだ。週刊なんちゃらアート創刊!とかみたいなCMでやってる本やかっこうつけたデザイン専門誌なんかよりは、ずいぶん濃い体験ができたな、と思った。