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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

  ラヴフール(www.lovefool.jp) 

伝える、伝わる、受け止める、受け止めさせる


コトバと言うのは、距離や時間や環境の違いで異なる気持ちの違いを埋めるためにある。だけどそのコトバの成り立ちも距離や時間や環境の違いに左右されるので、 残念ながらかなり不完全な伝達道具。大事な誰かを「好き」と言ったり、手料理に「おいしい」と言ったり、不意のプレゼントを「うれしい」と言うのは実に簡単で、その結果、相手が喜んでくれたりするわけだけれども「伝わった」と思っているその感覚は、実際にはけして重なることのない別次元のものだ。


でもカタチのないモノにこそ証拠を欲しがるのは仕方のないことで、つい自分を好きだというその「好き」の種類まで相手に聞いてみて、聞いちゃって想像とかけ離れていたことにがっくりなんてこともしばしば。


ほとんどの小説がボーイ・ミーツ・ガールを軸にしているように、そうした行き違いは普遍的に、恒久的に、受け継がれ、問われ、新しい切り口を見せ続けて行くんだろう。


ケイタイやメールでしか言えない気持ち、ホームページだけに吐露する自分の心情、仮想ペットに話しかけて映し出す自分自身。メディアがどんなに新しくなっても、そこに乗るのは誰かの発信した気持ちであり、昨日より、より新鮮で直球な気持ちを乗せるために、あるいは答えるためにあらゆるメディアは進化してくんだろう。


そんなことを考えずにはいられなくなるちょっといい感じのメールマガジンを今日は紹介。精神科医香山リカさんの『香山ココロ週報』(ここ)です。


伝える、伝わる、受け止める、受け止めさせる、ってことを、もうちょっと慎重にそして真摯に考えた方がいいよねって、最近のニュースの切り口から鮮やかに気づかせてくれると思います。オススメ。