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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

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東京タワー


東京タワー好き? 僕は好き。海や散歩やお昼寝のように好きよ。なんかね、そこに行けばずっと立ってるじゃん。暑い日も寒い日も晴れの日も雨の日も雪の日も。足下に立って勇ましい姿を見上げるのもいいし、遠くからミニチュアみたいな姿を眺めるのもいい。ビルの谷間でオレンジに光ってんの。


東京にもう何年も住んでいても東京タワーに行ったことない人はたくさんいる。名所なんか遠くから来て少しの時間しかそこにいられない人が、要領よく思い出を作るため(思い出しやすい思い出を作るため)にだけ行けばいいんだって言うのは確かなことだ。そして単に高いところに昇るってだけなのに結構お金が掛かるのも事実。(高い方まで昇ると2000円弱)。でも僕は年に数回は昇る。そしてその度にいつも違う気持ちになる。景色とはいつも関係のないことを考えてしまう。


一番最近に思ったのは「トモダチ」という領域のこと。僕は昔のトモダチに全然連絡を取らないんだわね。まー面倒くさいだけなんだけど、それよりもまずホントウに安心して信じているわけです。今日も、明日も、あなたがちゃんと今を生きていて、そこでほんの時々は僕を思い出したりしながら、次に会ういつかに僕と同じだけ成長しているかっちょよいあなたがいるはずだってところ。それはもうなんつうか絶対的な安心であり信頼なわけです。つまりは東京タワーが僕の知らないときもちゃんとそこにいてくれているように。


今日は大学から会社に入ってまでの数年間、共にいろんなシアワセのカタチを考えたフクダケイと、同じく大学時代にたくさんの喜びや悲しみを分かち合ってくれたイチカワアヤコさんの結婚披露パーティーだった。彼らを中心に集まった二十数年間分の友人達が彼らの門出を祝った。集まった人たちの顔ぶれを見れば、彼ら二人がいかに今という時間をちゃんと生きてきたかがよく分かった。だって目を見ただけで毎日を楽しくかっこよく生きていそうな人たちばっかりだったから。それに囲まれているふたりがシアワセじゃなかったら、こんな空間はけして生めやしないのだ。僕なんかそのシアワセぶりにジェラシー感じて何度も「いーなー」とかゆっちゃいましたよ。くやしいからもっかいゆっちゃおう「いーなー」。


以前コイビトだった人から割と最近手紙をもらった。そこには「私は少し離れた空の下であなたとの知らない人と今は暮らしているけれども、あなたと同じ今をちゃんと生きてる。あなたと過ごしたあの時間を今でもありがとうと思うし、たぶん永遠だと信じている」と言うようなことが書いてあった。僕はそれを読んで、そのあまりのカンペキさにめまいがしたよ。別にそれはコイビトだけに言えることじゃなくて、自分に関わってきたすべての人に言えるありがとうだと思った。


いろんな大事な毎日があって、同じ今は二度と来ない。そんな中で時々にしか思い出せないけど、東京タワーが好きだよ。僕がくたくたになって干からびているようなときもちゃんとそこにいて輝いてくれている。一日もさぼらずにぴーんととがっている。トモダチにそうあって欲しいと思うように、僕もそうありたいと思うのです。いつもそこにいて、ちゃんと天に向かって伸びているってことをみんなが安心できるようにね。