見慣れない窓から望む月は青白く丸かった。なだらかに浮かび上がる陰影は砂丘のような柔らかな膨らみと、その温度を失ったような色合いを裏切るように熱く指先に吸い付いてくるようで、秋の夜空は悲しいくらいに透明度を増していき、二人はそんな夜の真ん中…
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