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「風立ちぬ」感想:「物作り」の純粋さと呪いについて

http://someiyoshino.at.webry.info/201307/article_21.html

美しく、早く、そして壊れない飛行機を作ろうとする主人公堀越二郎の行動を止めることは、戦争にも、結核の妻にも、出来はしない。それが物を作る人の純粋さであり、そして呪いなのだ。彼は、妻と高原病院で暮らす選択などできない。飛行機作りを辞めなければならないからだ。戦争産業に従事することに悩む暇なんかない。費用も許可も軍からしか出ないからだ。

 飛行機を作ることは彼が彼自身に課した使命であって、他ではない。自分が夢に見た飛行機を作る。彼を動かしているのはただそれだけの純粋な気持ちなのである。それを美しいと見るか、人の心がないと見るかは、見る人の自由だと思う。ただ、僕はそれを見て、怖いと思ったのだ。