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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

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Wii「ゼルダの伝説 スカイウォードソード」

年末進行とゲームリリースラッシュに挟まれて、未開封のゲームがテレビの横に積み上がっていくのをただ見守るしかない日々。そろそろジェンガができそうな勢い。


さて、今年は任天堂に元気がなかった年のまま終わりそうだったのに、先月の「スーパーマリオ3Dランド」はスーパーマリオシリーズでも一番かも?という出来でしたし、今回紹介するゼルダの最新作「スカイウォードソード」も、これまたすごい出来栄えで、早くちゃんとまとまったプレイ時間が欲しくてたまりません。

Wiiの発売当初、「トワイライトプリンセス」というゼルダの最新作が出たんですが、これは元々ゲームキューブ向けで作られていたソフトを、なんとなくWii対応で出したものでしたので、謎や仕掛けが特にWiiを活かした!というものではなかったんですね。それから「Wii Sports」でラケットやバットを振ったり、「Wii Sports Resort」ではずばり「チャンバラ」や「アーチェリー」が体験できたりして、「ゼルダに向けてぼ技術研究が着実に進んでるぜー」と期待が高まったものの、結局今回の完全新作が出るまで丸5年が掛かってしまったわけです。正直待ちくたびれたよー。


しかしさすがに5年は伊達じゃないです。「濃密ゼルダ」と任天堂がわざわざ自分たちで申告しちゃうぐらい、完成度と新鮮さがずば抜けてます。


一番わかりやすい変化は「Wiiリモコンプラス」を使った操作感の一新です。まずリモコンを振ってチャンバラが出来る! 縦に切ったら縦、横に切ったら横、回転斬りや、突くこともそのまま出来ます。次に、攻撃に自由度が増したために、防御がわざと難しくなってる! 敵の攻撃とタイミングを合わせないと防御できないだけでなく、盾自身に耐久力があって簡単に壊れちゃう!! これだけでボスどころかザコでも死にまくる緊張感。あと闇雲に剣を振り回して息が切れたり、腕がパンパンになるのも馬鹿馬鹿しくておもしろい。


剣をモーションで操れるようになった副産物として、他のたくさんのアイテムがAボタンで操作できるようになってます! これも便利。そして一番のすごさは、アイテムの切り替えそのものかなと。リモコンのトリガーに当たるBボタン長押しで、時計の文字盤状のアイテムメニューが開きます。ここにリモコンの傾きを加えて瞬時、というほどではないけど、だいぶ感覚的経験的にアイテムを自由自在に切り替えて行くことができます。ゼルダが道具を何度も切り替えて窮地を切り抜けるゲームだとすると、こういう入力装置の刷新がない限り、どうにもならない部分っていうのは出てきちゃうんですね。


ニンテンドウ64の「時のオカリナ」でゼルダゼルダとしての評価の頂点を極めてしまってからというもの、ゼルダシリーズというのは良い意味でも悪い意味でもその呪いに掛かってしまったのだと思います。呪いというのは、足し算方向でしか進化をしてない(できない)クリエイティブのことです。ニンテンドーDSでタッチペンによる操作が考案されたときには、呪いから逃れようとするリセットを行ったように見えました。でもペン操作とボタン操作が同時に必要な操作は、ある部分画期的ではあったんですが、両手持ちが当然の携帯機としての操作のスタンダードとは言えなかったですし、据え置き機で吸収することもできませんでした。それが今回ジャイロセンサーによってやっと叶ったといえるわけです。


5歳の子供も夢中になってプレイ。バトル部分は怖がってやりたがりませんが、それ以外の探索、謎解きは、あれ? 僕よりうまくない? マップのつながりも僕よりしっかり理解しているし、デモシーンの固有名詞もちゃんと覚えているし、目の端っこに一瞬写った何かにも「あのアイテムをぶつけてみたらどうなる?」みたいな、ゼルダらしい探究心を忘れません。と言うか、いくら忙しいとは言え、僕のセーブデータを軽々と抜いていったので、もうなんか立派にリンクとして一人前な感じです。気に入らない点は降下時にパラシュートを開く操作や鳥を呼ぶ口笛の操作が、ゲームの都合上、半自動化されているところだそうです。「プレイヤーに操作をやらせるって言ったくせに勝手にやんなよ!」的な怒りだと思いますのでまっとうです。剣を上に掲げてから放つ剣ビームも、特撮ヒーロー的な意味合いで特にお気に入りのアクションのようです。


あー、僕も早くリンクになって遊びたい!(仕事終わんない) そんな久々のワクワク感が詰まったゲームに仕上がってると思います。オススメ。