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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

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3DS「ゼルダの伝説 時のオカリナ3D」(2)

時のオカリナをクリアした。実家に帰るみたいな感覚で1年に一回はハイラル平原に訪れていた僕だけど、水の神殿より先まで進めたのは、実際発売当時以来だったんじゃないかな。エンドロールで幸せそうにする旅の仲間たちに自然に涙がこぼれた。


画面サイズとテクスチャーの高解像度化とフレームレートがアップしたのは本当によかった。64のオリジナルテイストをリスペクトしつつのその行為は、本当に正しかった。そういう観点から言えば、城下町やカカリコの村で追加されたにぎやかしの看板とかはうざかった。でもそんなの些細なコトだ。音楽もオリジナルリスペクトで余計なアレンジがされてなく、サントラを一年中聞いている僕でも「あぁ、ハイラルに帰ってきたんだ」って思える仕上がりだった。


裸眼3Dは、アクションやバトル部分には全く向いていなかったけど、ゼルダの箱庭感をいい意味で強調はしていて、宮本茂も言ってたけど、デモシーンだけでも時々そうやってみればいいんじゃないの?という程度の感想だった。作るのは大変だろうけど、価格に含まれてはいけないギミックという気がしている。


最初のポリゴンゼルダだけあって、13年ぶり痛烈に感じたのは、この操作や仕組みを未来のスタンダードにしようという当時の強い意志だ。正直に言えば、今思うとちょっとしょぼい仕掛けや矛盾めいたものもあるんだけど、複雑なボタン操作を自然に身につくように遊ばせていく序盤から、リンクの体験が自分の体験だとオーバーラップしていく中盤、そしてちょっと意地悪なところもありながらも、「この謎は今この自分のゲームレベルがあってこそ初めて解けるぎりぎりのバランスなのでは?」と勘違いさせてしまうほどの終盤のレベルデザインまで、本当に感服する。


この後に同じシステムを使った「ムジュラの仮面」が出て、それ以降異常なまでに膨らみ続ける期待に、「風のタクト」後半部分で裏切られて、「ふしぎの帽子」はまだいいとしても、のちに続く「夢幻の砂時計」「トワイライトプリンセス」「大地の汽笛」では、いやもう全然そういう事をパワーアップして欲しいんじゃないんだけど!!と半ば呆れるに至ったりしてるんだけど、思い出補正をオフにしてみてもやっぱ「時のオカリナ」はすごかったな、と改めて思った。開拓者のすごみ、だね。死ぬまでにまだまだ何度もハイラル平原に訪れるんだろうな、と思った。