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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

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映画「スーパーエイト」

予告編を見たときにすごいドキドキ感があって、いい意味で夏休みっぽい冒険譚なんだろうなと思ったらその通りだった。


映画作りが趣味の少年たちが軍の秘密に偶然接触する。


話の形式としては、よくある児童文学の少年探偵ものの変奏曲、と言った感じ。少年探偵団そのままだと古臭いから、映画作りにおきかえて、現場にちょくちょく行く理由を作っている。少年らしいジュブナイルではあるんだけど、全体的に大人視点な気もしてて、子供が夏休みに楽しむタイトルというより、大人がいつかの夏休みを思い出すために観る映画と言った感じだった。


ただね、「軍の秘密」部分に関しては、おそらくシャマラン監督の「サイン」級のがっかりをもらった人も多いかもしれない。でも僕は「サイン」も大好きなのでオッケーかな。オッケーって言うかその部分にそもそも期待してないってのが本音か。


ホンワカのんびりした少年の初恋の匂いを、アクションホラーみたいなもので緩急をつけてっていう作りは嫌いじゃないけど、ヒューマンドラマとアクションホラーのどっちにもいい顔しようとしちゃった分、ちょっとどっちつかずになっている感じは否めない。少なくとも主人公の少年が、事故死した母をどれだけ深く想っていたかはもっと追い込んでよかった気がする。そうじゃないとクライマックスがもったいない。あと「軍の秘密」に対してももっと感情移入させるエピソードが欲しかったな。


少年たちを囲むいろんな大人がそれぞれ程よくダメで人間臭くてよかった。子供ってけっこう大人の都合に振り回されてるって自覚している感じを思い出させて懐かしかった。エンドロールに自主制作映画が上映されるのも、とても可愛らしかった。