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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

  ラヴフール(www.lovefool.jp) 

ラヴフールゲーム大賞2008


2008年は前年よりも更にゲームに触れる時間が減って、据え置き機においては年間トータルで100時間も触ってない気がするし、今後もますます減っていくだろうなという印象。テレビの前でまとまった時間、自分が固定されることが苦痛で仕方ない。テレビは相変わらず25インチブラウン管。PS3は前年の予想通り未だに持ってないし買う予定もない。360は体験版を落として10分ぐらい触って、それで十分お腹いっぱい。PS2は「Rez」をやらなくなったので(360でできるから)もう「ICO」と「ワンダ」のためだけに残してある。Wiiは新作が出てもまったく興味がなくなった。2009年春にSDカードにチャンネルやバーチャルコンソールから起動できるようになるらしいから、そうしたらもう一回復活のチャンスが巡ってくるかも。PSPは初代と2代目を持ってるけど、中高生男子かオタク向けって感じのゲームばっかで、気恥ずかしい。そんなわけで去年に引き続き、一番遊んだハードはDSでした。でもそれが楽しかったかと言うとそんなでもなく、5分10分で一区切りつけて止められるゲームが多いからって言うのが最大の理由。どっぷりゲームに漬かるんじゃなくて、マルチタスクのうちのひとつとしてうすーい感じがいいのだ。


実は家にある全ゲームライブラリの3/4ぐらいを処分した。ファミコンディスクシステムゲームボーイスーパーファミコンゲームボーイアドバンスバーチャルボーイドリームキャストワンダースワンXboxなどを捨てた。死ぬまで2度と触らなくても、たぶんそれほど困らないなと思ったからだ。でも64と64DDは残してある。もう触らないかもしれないけど、あの体験はあのコントローラじゃないとありえないから捨てられないって思う。


その一方でiPhoneが24時間の生活を占める割合を飛躍的に伸ばした。例えばDSで任天堂が辞書や家計簿や料理レシピ、万歩計を出して、「ゲーム」という領域が「生活」にずずっと歩み寄って来たような感じで、僕のiPhoneは機能している。iPhoneではほとんどゲームをしないけど、音楽を聴きながら、家計簿や体重管理をしたりRSSリーダーGoogleニュースなんかをこまめに見て、今までゲーム機が担っていた暇時間を塗り替えてしまった。それは僕にとってはっきりと「ゲーム」であり「遊び」だ。機能として生活必需品ではないのに、楽しいから毎日触っているという点で。ゲームソフト本体でDSとかち合うことは少ないかもしれないけど、1日が24時間しかないのと、2台以上の機械を同時には扱えないことで、やっぱりDSやPSPの真正面に立つライバルなんだと思う。僕は仕事へ行くにも遊びに行くにももうiPhoneしか持って行かない。手ぶらだ。iPhoneでゲームを中心に遊ぶことはないけど、この一台でゲームばかりを遊ぶ事もできる。選択肢としては十分だ。iPhoneは子供には買えない値段だけど、でも数年後の未来を確実に先取ってる体験をしている気がする。次世代携帯ゲーム機はwi-fiとクレジット決済/プリペイド決済だけじゃどうにもならなくなってくると思うので、そこのブレイクスルーを期待しちゃうな。


ダウンロード形式のゲームも増えたけど、まだまだ扱いがパッケージソフトに劣りすぎていて、興味がある人が、無線でネットにつながる設備を自前で用意して、自分から店に入って、電子マネーやクレジットカードでお金を払う、という形式以外、商売が成立してないので、知らない人がそれに興味を持つ機会という意味で、本屋で言う立ち読みみたいな状態があるといいなと思う(体験版ではその役を果たせていない)。iPhoneはその点においても大容量ストレージと電波が届くところならどこでもアプリをダウンロードできる手軽さは非常に大きい。


コンシューマー機がパッケージに満たない小さいサイズのゲームを小額決済させるシステムを作って、中小のゲーム会社には夢のような話に聞こえた時期もあったけど、それも嘘だなぁって今は思ってる。気軽なものは「誰でもいつでも」気軽に手を伸ばせる状態にないとダメ。


2009年はどんな年になるかな。DSiは値段や機能よりも、つや消しがピンとこなくて「これだ!」っていう色が出たらそのときが機会かも。なんかDSが初めて出たときみたいな、変な感じの、現状の文法にないゲーム機だか、他の機械がもっと出るといいかも。そういう他人任せなところも含めて、iPhoneに大きな可能性とそういう時代が来るってわかっていたはずなのに、追いついてないゲーム機のやるせなさにやきもきした一年でした。2009年に挽回できないと、ゲーム業界は今の半分ぐらいの規模になってしまうんじゃないかなぁ。携帯電話みたいなインフラ屋が一番偉い業界とかになってしまうのだけは勘弁してほしい。




●大賞
・DS「リズム天国ゴールド

リズム天国ゴールド
リズム天国ゴールド
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 ワンボタンで遊ぶ初代GBA版が完璧すぎて、タッチパネルとリズム感の相性ってどうなんだろうって疑問を持っていたんだけど、新しいことにチャレンジしつつちゃんとまとめて、しかも「世界で一番売れた音楽ゲーム」って記録まで作ったのはやっぱり途方もない偉業なんだと思う。タッチパネルを強くはじくために、電車などの移動中では気軽に楽しめなくなってしまったのはかなりもったいない。僕は机にDSをおいてプレイしないとクリアできなかった。関係ないけどサントラが異常に高いのがショックでした。キャナーリ倶楽部、さいこう。知らない人はYouTubeとかでぜひ見てほしい。海外版のリズム天国は同メロディでちゃんと翻訳されてるのな。びっくりした。




●優秀賞
・DS「大合奏バンドブラザーズDX

 ゲーム本編よりも、投稿作品のダウンロードで世界にひとつだけのマイテープを作る感覚が楽しかった。作曲エディタとしての可能性よりもパッケージだけで閉じてなくて、ダウンロードだけで追加料金なしに楽しい、新しいステージがどんどん追加、組み合わせはプレイヤー次第って感覚が重要なんだと思う。いい意味で中古に売ったりとか、買ったりもできない。世界にひとつしかないから。

PSPGOD OF WAR CHAINS OF OLYMPUS」(北米版)

 PSPの性能ってすごいんだなって素直に思えた作品。クライマックスの悲しいイベントでプレイヤー操作させるのが良かった。6時間ぐらいでクリアしちゃったけど、薄くだらだら長いよりは濃い短いほうがアクションゲームにとってはいいかなと思う。


・DS「DS西村京太郎サスペンス」

 ゲームやストーリー自体はそんなに面白くない(むしろ本だ)けど十字キーとタッチパネルを完璧に両立させたユーザーインターフェースが素晴らしかった。


・DS「世界樹の迷宮

世界樹の迷宮(特典無し)
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 今年のゲームじゃないけど、いい意味で古くてコンパクトなゲーム。ちょっとマゾ的な難しさの気持ちよさとか今の子供には伝わりづらいかもしれないけど。


・360「BIOSHOCK

バイオショック
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 FPSのシステムを使った、昔ながらのお化け屋敷ゲームかなと。B級な見た目が、おもちゃっぽくてグロすぎないのがいいのかも。3DOとかサターンで出てそうな感じ。


iPhone「newtonica」

http://itunes.apple.com/WebObjects/MZStore.woa/wa/viewSoftware?id=288799326&mt=8

 AppStoreに関心が集まったときにすぐにほかのゲーム機とは違うゲームをリリースできるそういうタイミングとか見た目がよかった。正直に言えば、ゲームの進行に対して、見た目や音の変化がほしかった。




●特別賞
Wii「みんなのTVチャンネル」
 テレビに従属するしかなかったテレビゲーム機側から、テレビ番組に歩み寄って支配するって言う構造がロックですげーなーと思った。ま、使わないけど。


Wii「ブームブロックス

 Wiiリモコンを手にしたらこういうことを考えるよなーって妄想してたゲームと9割以上のシンクロを果たしてしまったゲームなので、なんか他人の創作物の気がしない。そして予想通りゲーム好きにしか届いてなかった‥。




●がっかり賞
Wii「WiiMusic」

Wii Music
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 楽譜に頼らない、正解がプレイヤーの数だけ存在するアソビという意味ではすばらしく画期的なんだけど、自分らしさ溢れるアレンジになったかとか、毎日やりたくなるかというと、最初の15分で「もうやんなくていっか」って思える。ゲームの限界を感じた。




●すごく面白かった
・DS「高速カードバトル カードヒーロー
 2007年末に買ったけど、2008年前半もかなり遊んだ。初代GBC版に負けないぐらい面白かったし、DSというハードに合っていた。インターネットの時代になって、知らない人と対戦できる喜びと最適解をすぐに解析されて、ゲームの賞味期限が加速度的に早くなった悲しみと、いろんな思いが交錯した。


・360「エースコンバット6」
 毎回やっていることは変わってないんだけど、単純にハードのスペックアップの恩恵を得やすいゲーム。戦争ゲームでありながら、勝つことを賛美しないし、単純なお涙頂戴でもない。そのさじ加減とまじめさが好きだ。敵のAIが賢くて(というかパイロットの僕が下手すぎて)しょっちゅう撃墜されたけど、がんばってそれを乗り越えたときの喜びはひとしお。どのシリーズもラスト面の絶望感に毎回興奮する。


PSP「街 特別篇」
 PS版をクリア済みだったけど、携帯ゲーム機でやり直して、携帯ゲーム機向けだなぁと思った。電車の中とか待ち時間にしっくりくる。ボーナスシナリオは在りものの素材で取ってつけた感じだったのでその点はがっかり。


・PC/iPod「Peggle」
 ボールを1発発射したら、落下するまでなにも操作できないって言う潔さに衝撃を受けた。スマートボール? 操作しないとゲームは進行もしないし、ゲームオーバーにもならない。つまりはプレイヤーのテンポでゲームが進行できる。DS以降のゲーム好きじゃない人のためのゲームの入り口として、すごい正しいかもしれない。洋ゲーテイストのキャラクターの濃さに引いてしまうけど、慣れると味にもなってきたり。iPod版はクリックホイールにもばっちり向いてる操作もよかった。


・DS/PSP「SPACE INVADERS EXTREME」
 スペースインベーダーにフィーバー要素や音の連動要素を強めたリメイク作。いい意味で古いディスコ感覚とインベーダーのレトロ感、宇宙感がはまっていて気持ちよかった。ルミネスとかRezとか好きな人にも刺さると思う。


PSPGrand Theft Auto Vice City Stories
 GOD OF WARとともにPSPってかなりすごい、と思えた。PS2レベルのまんまGTAが再現されている。それ以上でも以下でもないし、別に携帯機向けのゲームでもないけど、そのすごさだけで十分元が取れる。ただのチンピラじゃない巻き込まれがたの主人公って言う導入はすばらしくよかった。


WiiマリオカートWii
 ハンドルとバイクっていう相性はイマイチだけど、ハンドルをつけた事で操作できる人が増えたのは素晴らしいと思う。
 2歳児でも操作だけはできるってやっぱすごいこと。


・DS「タイムホロウ
 ゲームって言うより本に近いけど、平行世界みたいなファンタジーな題材や全体的な印象が良かった。男性キャラクターのデザインや描かれ方が、女性が書いたものだなというにおいがした。その分、間口が狭く感じる。ちょっと同人的な?


PSPFINAL FANTASY I
 解像度が格段に上がったリメイク作。でもそれでもプレイして受ける印象は静止画で見るのとはまったく違っていて、その感覚に驚いた。音やフォントがきれいなだけでも質の高さや手触りってものすごく変わる。正直に言えばIとIIは1枚のディスクでいいと思う。


PSPエースコンバットX」
 据え置き機に比べてどうしても地味だけど、エースコンバットだなって思えた。作戦説明のオペレーターの声が、馬鹿すぎる感じがして、印象が悪かった。中小企業でどうしようもない仕事をやらされている気分。演出なんだろうけど。


Wii風来のシレン3
 いろいろ迷走気味の新システムが旧来の熱烈なファンにはうざいんだろうけど、いろいろ模索しないことには提案としての新作も作れないわけで、悩ましい。今までのシレンに比べて面白いかと言われると「うーん‥」だけど、こういう1本のゲームとしてつまんないかって言われると「うーん‥」っていう寂しい佳作な感じ。


・DS「ドラゴンクエストV 天空の花嫁
 人生のベストゲーム3に入る名作のリメイク。SFC版は5回ぐらいクリアしたけど、ストーリーの先が読めなくて、先を知りたくなり続ける結果20時間ぐらいかけてクリアしちゃうっていうテンポ感が絶妙。3人目の嫁は、ビアンカ一択派の僕には、あってないようなおまけだった。嫁がぶっ倒れるアニメがすごかった。パッケージがあまりにひどいのが減点。


iPhone「Bejeweled 2」
 ジェムの大きさが指の大きさとちょうど良くて、気持ちよかった。クリアし続けながらも何を目指すゲームなのかはさっぱりわかんないけど。


iPhone「Bix Lite」
 QIXなんだけど、フリック操作だとまた印象も違っていいね。


XBLARez HD」
 きれいな音と絵でRezをまた遊べる。とか言いながら、HDのテレビ持ってないんだけども。でも現世代機で過去の名作が受け継がれていくことって大事。


・DS「ゲームセンターCX 有野の挑戦状
 ゲーム機の中に、ゲームを遊んでいる少年がいるっていう構図だけが面白い。各ミニゲームはこの手のゲームにしては丁寧なつくりだけど、種類も少なすぎるし、面白いかって言われると内容は別に。プレイ中に有野少年が友達みたいに声を掛けてくるのとかがよかった。ある意味、僕の「ぼくのなつやすみ」みたいな。


PSPニッポンのあそこで
 wi-fiポイントをGPS的に利用した名所探索ゲーム。でも実際に地図として役に立つってほどでもない微妙なところ。ゲーム自体もなぜ釣りでルーレットなのかわかんないし、名所を釣ったところで面白くもないんだけど、作業的にだらだらプレイしているうちにクリアしちゃってて、案外面白かったような気もしている。




●面白かった
PSPLocoRoco
・VC「1080°スノーボーディング」
・DS「ドラゴンクエストIV
・360「BLUE DRAGON
・DS「FINAL FANTASY IV
Wiiメトロイドプライム3
・DS「THE ブロックくずし」
・DS「マリオパーティDS
・DS「カックロ
・DS「DS美文字トレーニング
・DS「数陣タイセン
PSP「007 ロシアより愛をこめて
WiiWareFFCC 小さな王様と約束の国
・DS「ジャンプスーパースターズ
・DS「燃えろ!熱血リズム魂 押忍!闘え!応援団2
・DS「とったどー!よゐこ無人島生活」
・DS「課長島耕作DS」
・DS「風来のシレンDS
・DS「DS山村美紗サスペンス」
PSPプリンスオブペルシャ
・DS「99のなみだ
XBLACATAN
・DS「ぼくらのテレビゲーム検定 ピコッと!うでだめし」
・DS「Wi-Fi対応 世界のだれでもアソビ大全
・DS「ぼくらはカセキホリダー
・DS「ガラクテイル
Wii「キャプテン☆レインボー」
iPhone「newtonica 2」
XBLA「METEOS WARS」




●フツー
・DS「シータ」
PSPPATAPON
Wii大乱闘スマッシュブラザーズX
・DS「BRICKDOWN ブロックくずしのフランス革命やぁ〜!」
PSPアナタヲユルサナイ
・DS「マリオパーティDS
PSP「クイズ機動戦士ガンダム 問戦士DX」
・DS「プロジェクトハッカー 覚醒」
・DS「花と雨と太陽と終わらない楽園」
・DS「激闘!カスタムロボ
XBLAミスタードリラーオンライン」
・DS「ドンキーコングクライマー」
・DS「アルカノイドDS」
・DS「ジェットインパルス
・DS「北斗の拳北斗神拳伝承者の道〜」
・DS「SuperLite2500 女子高生逃げる!」
・DS「放課後少年」
PSP無限回廊
PSP福福の島
・DS「バンガイオー魂
・DS「タシテン たして10にする物語」
WiiWare役満Wii
Wiiドンキーコングたるジェットレース
・DS「ゾンビ式 英語力蘇生術 イングリッシュオブザデッド」
・DS「13歳のハローワークDS」
PSPトゥームレイダー・アニバーサリー」




●つまらなかった
PSPパラッパラッパー
Wii宝島Z
PSP新世紀エヴァンゲリオン2
・DS「デキる男のモテライフ 夜のモテ実践編」
・DS「はねるのトびらDS 短縮鉄道の夜」
WiiWare「STAR SOLDIER R」


ノミネートは89本。内訳はDS 45本、PSP 18本、Wii 9本、XBLA 4本、iPhone/iPod 4本、360 3本、WiiWare 3本、バーチャルコンソールWiiチャンネル、PCが各1本でした。PS2/PS3は0です。




2007年 http://d.hatena.ne.jp/takanabe/20071231#p1

2006年 http://d.hatena.ne.jp/takanabe/20061231#p1

2005年 http://d.hatena.ne.jp/takanabe/20051231#p1

2004年 http://d.hatena.ne.jp/takanabe/20050101

2003年 http://d.hatena.ne.jp/takanabe/20031228

2002年 http://d.hatena.ne.jp/takanabe/20021215