http://business.nikkeibp.co.jp/article/skillup/20081027/175210/
日本人の出会いに関しての調査資料を調べるうちに、だんだんと分かってきた。かつての日本人は、お見合いや社内結婚で結婚していた。社内結婚とは、決して自然ではなく会社が作り上げていた「集団見合い」のようなシステムだ。そのシステムが機能しなくなったのは1994年からと、国立社会保障・人口問題研究所の岩澤美穂さんらの研究で明らかになっている。
山田昌弘・中央大学教授と『「婚活」時代』を上梓することで、「自然な出会い」と思われていたものは、社会や企業によって作られたシステムだったことがより明確になった。
日本人は昔も今も恋愛下手で、誰かのお世話によって結婚していた。ナンパや、少女漫画のように街角でバッタリ出会った人と結婚まで持っていける恋愛力のある人の数は、昔から変わっていない。システムがなくなっただけで、日本は結婚難になってしまうのだ。自動的結婚システムなき今、結婚には「努力」が必要になったのだ。「出会いがない」の正体は「出会いのシステムの崩壊」だった。