毎日、3時間ぐらいiPhoneのことを考えてるんだけども、考えすぎてなんかもうどうでもよくなりつつもあったりして。
iPhoneは、ケータイをケータイとして使ってない（メールも通話も、ほぼ受信のみの）僕にとってさえも、iPodに携帯電話の機能をトレースしたものじゃないんだなってことが体感としてわかってきた。
アプリ配信や購入サービスまでを統合してデザインされたインターネット端末、みたいな言い方でドリーミーに語られがちだけど、何と言うか、入信みたいなものかもな、って思う。オープンカーってかっこいいし、気持ちいいけど、雨の日どうすんの？ 家族4人で出かけたいときは？って思う人には、向いてないんだろうなー。
向いてるのは「オープンカーは晴れの日用の車」でしょ？ って当たり前に2台以上持てるやつか、自分で身銭を切らなくていい人（経費）、アップルだったら何でも信じる人かな。思うんだけどiPhoneを買うフツーの女の子像とかまったくイメージできない。
iPodと統合されているように見えるのが事態をややこしくしている。例えば僕は60GBのものと1GBのShuffleを2台持ってて、荷物を軽くしたいときはShuffleと小型のPHSにすると合計しても100gぐらいで、電池もそれぞれ個別だから、音楽を聴いたせいで電話ができないこともない。でもiPhoneは今のiPodみたいな使い方をしたら、電池残量を気にして音楽を聴く羽目になる。最初は大丈夫だろうけど1年もして電池がへたったらやばいな。
しかも超厳選の末、50GBあるライブラリは入りきらないので、Shuffleに入れているような小さくまとめたプレイリストで我慢することになるんだけど、そうすると他の曲も一通り聞きたいって時はiPodのでかさのものを2台持ち歩く羽目になる。だから僕にとってのiPhoneはiTunesを無駄にすることはなくてもiPodをトレースしきれない。Shuffleほどの身軽さもない。
じゃあ逆に今持ってなくて、どうしても欲しい部分ってなんだろうって思ったときに、iPod Touchはまったく心が動かなかったんだけど、でかい画面で動画や写真は時々見たいかな。アレにカメラとGPSをつけてくれて、容量が60GB以上だったら、案外僕の欲求の大半はクリアしちゃうんだった。
インターネット部分は、べき論で言えば、いつでもどこでもつながるべきだけど、月6000円の価値を得るほどの情報はうーん、取れる気がしない。ちょっとつながないかな。通勤も30分だし。あとiPhoneからメールを送った先の人がソフトバンクでも相手の受信が有料ってのが、あぁ、もう無理って思った。ま、どうせメールしないけど、iPhoneに可能性を感じるのはスタンドアローンっぽくないこのインターネット端末が、21世紀のコミュニケーションツールに新しい基準に近づくようなそんな幻想を、みんなで「せーの！」って共有したいから。でもそのためにはいろんな我慢を受け入れないといけない。少なくとも現状は。
そんな意味で「入信」に近いかもな、って思ったんです。
