映画「ゲド戦記」

ゲド戦記 [DVD]

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DVDで映画「ゲド戦記」を観た。原作は読んだことない。先入観がまったくない状態で観たら、フツーに面白かった。メッセージとしてはシンプルにしすぎてしょぼくなってる気もした。切れやすく自暴自棄な若者がなんか他者とか受け入れつつ、分かりやすい現代的な悪をやっつけて、自分探しを終えて分かったような気になる話、ってぐらいにシンプル。演出とかぼんやりして冴えない。そこを補うためか音楽が無駄に張り切りすぎててうるさい。そのせいでセリフがまったく聞こえない（字幕ONにしたので内容は把握できた）でも2時間丸々損した！って思うくらい退屈するような話ではなかったよ。実際には6巻ぐらいある話なんでしょ？　序盤の父殺しの動機が謎過ぎるし、解決もしてないなぁと思って、原作を読んだ人に聞いたら「そんなシーンはない」と言われてそこはかなり謎めいた。いくつかのレビューを読むとみんな原作に思い入れ＋ジブリに思い入れのある人たちの文句ばっかだったので、どっちにもバイアスが掛かってない僕には何の参考にもならなかった。そういう意味ではフィルムの出来に関係なく、スタート地点から不幸な作品、そして作品や監督本人とは関係ない思惑が外側にぐるぐるととぐろを巻いている作品だったのかもなぁとも思った。そういうのって個人のがんばりに関わらず勝ち目がそもそもないよね。65点。