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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

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残虐さで頭がいっぱい

takanabe2003-06-13



映画「Dolls」を観たよ。なんだろうなー。他の作品に比べてちょっと完成度低かったかな。山本耀司のぶっ飛んだ衣装とか、菅野美穂の狂った演技とか、見た目しか印象に残らなかった。紐でつながれたカップルの話なんだと思ってたら、なんか水増ししたほかのエピソードが特別な絡みもなく挿入されていたり、意味ありげだけど訳わかんないカットとかいっぱいあるし。感情に沿った展開があるわけでもないから久石譲の音楽も微妙に空回り(というかどう演出していいものかわかんないんだと思う)してたし。見る人が感じたまま受け取ってくれればいい、みたいなことを監督は言っていたけど、ひいき目に見ても投げっぱなし感の方が強いかな。部分部分はすごく面白くなりそうだし、世界観的にも好きな感じなのですごいもったいないと思った。


Haloの2面をやっとクリアした。ホントにゲーム下手だ。たくさんの宇宙人を撃ち殺していると、なんだかアメリカ人の人殺しゲーム好きな気持ちが少しだけ分かったような気になってしまうのがやばかった。宇宙人は単純な侵略者じゃなくて、こっちの体制が有利になると、叫び声を上げて逃げようとする。その弱い背中を走って追いかけながら銃を撃ちこむ時の変な興奮。断末魔。死んでも消えない死体の山。地面を汚す血。なんなんだろう。敵もただの的じゃなくて、バリアを解いた瞬間以外撃っても意味がなかったり、目の前に壁があっても上から手榴弾を放り込むと目に見えない敵もやっつけられたり。バギーでひき殺せたり。最初は子供の頃遊んだ銀玉鉄砲と野原の感触を思い出すものなのかと思っていたのに、嫌でも残虐にならないと倒せない敵ばっか。いいかげんにやってるとすぐに殺されるので、どうやったら効率的に宇宙人を殲滅できるのかってことで頭がいっぱいになる。やばいなー。


ワンダースワンの「FF4」を遊んでる。さすがに昔のゲームなので始めたばっかりのときはしょぼいなーって思ったけど、1時間もすると見立てというか、その世界の約束ごととして画面を捉えられるようになってくると、イベントのひとつひとつが生々しく思えてくるから不思議だ。


ゲームの映像は年々どんどん豪華に緻密になっていくけど、例えばゲームキューブの「ギフトピア」なんかは人形劇としてのルールをうまく使っているので、モーションがすごく書き割りになっていても(例えば、十字路を曲がるときにカクッとロボットみたい曲がったりしても)「しょぼいな」とは感じさせない。これがすごく自然に滑らかに動いていたとしたら、目線もちゃんと意識したつくりになっていたら、リップシンクぐらい当然とか、体重移動がどうとか言い始めたら、作業量は何十倍にも膨れ上がる。そのくせ感動そのものは数秒で見慣れてしまう。それが今のゲームが置かれている苦しい状況なんだよね。でもまぁ8等身キャラとかだったら記号化するもの無理があるから全部のゲームを要領よく作れるわけでもないんだけどね。「ギフトピア」はいい意味で昔のゲームのよさを今によみがえらせていると思う。