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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

  ラヴフール(www.lovefool.jp) 

瞬間瞬間な恋をする


3月です。春一番が吹いたそうですな。冬用のコートを着て歩くと馬鹿みたいに暖かかったりすんのに、夜にはフツーに冬でなかなか気むずかしいですね。


舌の先と下唇の裏側に口内炎が出来てただでさえぼそぼそと聞き取りにくい僕の声が、すべてらりるれろって感じの発音になって魅力倍増です。口内炎の暗示する花言葉(?)は「キスが足りない」。まーなー、足りてるものが一つでもあんのかって言われるとねー、んーまーねー。


今日は、先輩の作ったi-modeゲームのタレントタイアップ企画とかで、レースクイーンの人が職場にやってきた。で、その撮影風景をテレビ向けの画として撮りたいからそれっぽいカメラを持ってきてよたかなべくん、あ、いいっすよー、はいこれっすー、までは良かった。土壇場になって、ゴメン、やっぱカメラマン役もたかなべくんお願いできるかなぁって本番になって言われるからさぁ大変。歯ぁ磨いたっけとか、下着はどんなの穿いてきたっけとか、そんなことを頭によぎらせる余裕は1ミリもなく、社内のグレーとか落ち着いたブルーとかベージュとかの地味な色合いの中で、オレンジ色のエナメル質な衣装をまとった知り合いの中にはひとりも該当するタイプのいない女性を目の前にして、完全に萎縮。「‥あ、えーと、なんか、その、ポーズ取ってもらえます? あ‥ あ、いいっすねー ‥あ、そうそう、そんな感じで、あ、はいもう一枚‥」なんて、独り言のようにぼそぼそ言いながら、静かな部屋でバシャバシャシャッター音が響いていたよ。出たがりのくせにあがり症、しかもファインダーの中には全国の煩悩な青少年に向ける悩殺笑顔&ポーズがドーン!だったりなんかして、すんごく微妙な気持ちになった。やっぱり笑顔で喰ってる人って違う!と思った。仕事とは言え、初対面の人にあれだけの笑顔を瞬時に作れるのはすごいよ。イベント会場に溢れるカメラ小僧の気持ちも分からなくもない。撮影用のでかいフラッシュや照明なんかは一切なかったので、僕の腕では限界を超える30分の1とか信じられないスローシャッター(露出も解放)。この写真をベースにしてゲーム用の画像を作ると聞いていたので、さすがにまずいと思って安パイとしてデジカメでも同じ撮影をさせてもらう。同じ行程が2回目とあって、レースクイーンの人も表情から硬さが消えて、さらにいい顔をするようになる。デジカメで困るのはモデルの動きに合わせてシャッター音でリズムを刻めないところです。リズムや表情に合わせると、部屋が暗いのでぶれぶれ。動きが止まってからだとつまんない顔。困った。誤解を恐れずに言うと、ファインダーの中で瞬間瞬間な恋をするわけじゃないですか、写真って。相手が動物や人間の場合は、特になんつうかその恋心を、シャッターのリズムやちょっとしたコトバやなんかでオーバードライブさせていって、息も切れるほど盛り上がって取れた写真がベストみたいな、おおざっぱな印象があるんだけども、デジカメがメモリーに記録している間の何とも言えないダサイ時間は、うわー、かんべん!と思ってちょっと泣き出しそうでした。寒い電子音も悲しいし、液晶ファインダーを見るために顔から30センチぐらいのところに構えて、目線を合わせるために若干中腰でいる姿も、サイアクに格好悪いです。この姿はたぶんキムタクでもかっこわるい。かの俺ですらちょっとかっこわるくなりかけ。危なかったぜ、ふう。ちなみにテレビは18日の深夜、テレビ東京系「リンクTV」っていうのでやるそうよ。青いチェックのネルシャツを着た頼りなーい後ろ姿を見かけたらチャンネルを他局に回しておいてね。僕は見ません。