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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

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ギター

takanabe1999-02-13



会社に入ってそろそろ4年目を迎えようかという僕ですが、未だに入社当時のことを言われる。社内報の新入社員案内号に書いた僕の記事「昨日ギターを弾く夢を見たので、初任給で小さなギターを買いたいです」。単に熱血っぽいことを書くのがいやだったからっていう逃げだったんですが、ことあるごとに言われるね、何故か。


でも立て続けにギターの夢を見たことと、ギターが欲しかったのは本当のことなので、実際僕は初任給でゾーサンとかいう小さなエレキギターを買った。アンプとスピーカーが内蔵なので、どこにでも持ち歩けるし、電源をオフにすれば真夜中にでも練習ができるのだった。アパート暮らしの僕としてはここがポイント。


僕がギターを始めると聞いて、同期で研修先が一緒だった橋本君は知り合ったばかりの僕にチューナーをくれた。「オレはこれで調律してうまくなったんだ」。そう言って手渡されたそれはヤニとかで汚れていてプロっぽく、ランプの上に1弦から6弦を指すシールが貼ってあったりしてギター少年だった頃の彼のひたむきさが強く残っているのだった。うれしかった。


おかげ僕はそのチューナーによって、かなり正確なチューニングができるようになった。ところが怠け者の僕はギターケースから取り出し、ばっちりチューニングをして、いくつかのコードを覚えたところでもう完全に満足してしまう。曲を弾くとかより、じゃーんって音が自分の好きなタイミングと強さで「現れる」ってことが何より印象的で、同じ芸術であるはずのデザインや小説における「やりたい気持ち」から「形になって現れる」までのタイムラグに時々耐えられなくなる自分にとっては、ものすごく画期的なおもちゃになった。


そういう日がこないだまで続いた。そしたらある日橋本君にもらったチューナーの調子が悪くなってしまった。チューナーの言うとおりに合わせても4弦だけすっとんきょうな音になる。アダプタのジャックも痛んできたこともあって、思い切って新しいのを買いに出かけてみた。


楽器屋に来て呆然。チューナーは1500円ぐらいの安いやつから普通に4000円ぐらいまであるんだけど、僕が橋本君にもらったやつはなんと一番端の方においてある8500円のやつでした。弱った。全然その分の使い方してないじゃん、オレ。しばしガラスケースの中のそいつとにらめっこして、3年間をちょっと反省。結局全く同じのを買って、1からやり直すことにしてみました。長らく買ってなかったストラップも手に入れたので、ギターを下げて家の中をうろうろしている始末です。相変わらずコードをじゃーんてするだけ。でも正確な音に戻ったのでうきうきします。そのうちか弾けるようになって橋本君に聴かせたいと思いました。


で、思い出した昔のこと。アトリエの講師が言っていた。「道具は何でも一流のものを使うこと」。その理由は技術以外の点で個人差をなくしておけば、努力しないわけにいかないからと言うことだそうな。ちょっとお金で埋められる才能なんてないってことの裏返しなんで、やってみると結構胸が痛いけどね。


あと別件ですが、スーパーカーの「マイガール」を誰か僕でも弾けるコード表にして下さい。どうぞよろしく。