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DVDで映画「サイドカーに犬」を見ました。僕は竹内結子があんまり好きじゃない上に、似合ってなさそうな役柄（ダメなお父さんの、気が強い愛人役）だったので期待してなかったんだけど、結果から言うと、ちょっとぐっと来る話だった。ダメなオトナに囲まれた主人公の女の子が、社会に目覚めるような10歳ぐらいの夏というモチーフがよかった。古田新太のダメップリとかホント完璧すぎる。お別れのシーンやラストシーンでは息が詰まりました。人はそういう確認作業の繰り返しで生きているし、そういう積み重ねが前に進む力なんだと思う。自分の原点を持っていれば、どんな不安も乗り越えられるというか。でもなんというか竹内結子が例えば騎乗位が似合うような女優だったらもっとよかったかなぁ（そんなシーンはありません）。無理して強がってる感じがあまりしっくりこなかった。だからどうしても出てしまう涙の印象がちょっとだけ弱い。80年代風メイク（まゆげ）&パーマが似合ってる感じは納得。79点。
映画「天然コケッコー」
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DVDで映画「天然コケッコー」を見た。原作の漫画は読んだことがない。タイトルからほんわかコメディみたいなのを想像していたら、全然違って「甘酸っぱい夏休みもの」だった。リハウスのCMでもおなじみの夏帆が主人公ってだけで、額の汗とか、三つ編みとか、膝下の制服とかのはまり方が尋常じゃなくて、そこに広島弁が乗っかってくるから、もうストーリーとかどうでもいいぐらいにぽかーんと口を開けて見ていました。ただそういう見た目のフックもさることながら、女の子らしい家族への配慮とか、無駄に恋を目的としない立ち居地がしっかり現実に乗っかってる感じがあって、その分、ファンタジー的な田舎っぽさ視点の純粋さが際立つという、とてもいい構造でできていたと思う。会話がすごいナチュラル（ジョゼやヒミコの脚本家）ですばらしいんだけど、どんなに音を大きくしても聞き取れないシーンが多く、僕が字幕に頼ってしまったのは残念。音楽がレイハラカミってのもいい。もう一回見たくなる。80点。
映画「神童」
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さそうあきらの原作漫画は読んだ。全4巻だけどクライマックスに向かって行くような話しではないので、映画としてまとめづらそうだなと思ったら、案の定‥。まずタイトルの神童（ピアノが天才的にうまい女の子）っぽさが全然スポイルされちゃってる。ピアノをかじった口うるさい女の子ってだけに見える。それでも松山ケンイチと成海璃子の並びはけっこう原作のイメージに近かった。二人は恋仲というようなシンプルな話じゃないはずなんだけど、音楽を通じて二人は分かり合っています、みたいなまとめ方は仕方ないような気もするけど、しっくり来ない。小中学生でピアノを押し付けられて生活するしかない女の子が、恋を見上げて、でもどうにもならなくて、やきもきしている感（＝変な強気につながる）が出てたら、各エピソードをさらっとなぞったりしなくても、もっといい感じになった気がする。受験のシーンはそういう感じが伝わってきて好感が持てた。63点。
