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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

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映画「さくらん」

さくらん [DVD]
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角川エンタテインメント (2007-08-03)
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DVDで映画「さくらん」を観た。安野モヨコの原作は読んだことがない。写真家・蜷川実花の初監督作品で、音楽が椎名林檎、主演が土屋アンナっていう、アートに歩み寄りたいけどその方法が分からない女の子あたりがターゲットなのかなと言うような外堀の埋め方。企画上は手堅いのかもしれないけど、結果としてはあまりうまくいってるようには見えなかった。


写真家と映像って何で昔から相性が悪いんだろう? 時間に関する向き合い方が真逆だからかな、と想像はするんだけど、でも同じ現実世界に生きていて、目に映るもので表現するモノヅクリ同士でそんなに違いって生まれるもんかな。


遊郭をモチーフにしながら、(男性的な意味合いで)まったく色気を感じなかった。土屋アンナのだみ声と演技力のなさが最初に目に付くけど、それ以外にも原因があった。日本的な情念だとか、あるいはそれを表現するためのねっとりしたカメラワークが一切ないことだった。派手な色彩へのこだわりと、遠近感を利用したシーンのつなぎばかりが目に付いて、どうも脚本や演技や音楽がひとつにならない。


脚本も、ころころ男が出てくる割に誰にも感情移入させずに、ご都合主義のようなラストにあっけにとられてしまう。その辺のつまらないOLがぼやく日常と大差ないのは、原作からなのかな? 女子高の価値観を2時間見せられている気分。


で、最初に話が戻るんだけど、がちがちに固めた音楽と主演のどちらかをせめて無名の色のない人がやっていたら、なんかもうちょっと風通しがよくなって、綺麗な止め絵の合間にも、なんか想像力が働いて補完できるようなすきまが生まれたんじゃないかという気がした。いろんなパートの人たちの仕事が単体ではちゃんとしているように見えたので、ちょっとしたボタンの掛け違いでなんか化けそうなそんな変な映画でした。


あぁ、ロゴデザインは良かった。45点。

FOREVER BLUE(1)

フォーエバーブルー
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不具合報告出てたけど買っちゃった。一ヶ月とか待たされたら夏終わっちゃうもんね。それにマリオパーティ嫌いな僕としてはホントに夏はこの一本しかなくて、それだけ背負わされてる期待もでかいというか。でも結果から言うと、特に面白くなかった。僕はゲームにおいてリアルなビジュアルに全然興味がないけど、このゲームはリアルじゃなきゃ意味がないモチーフで、でも表現力はゲームキューブレベル。あとせっかく体感的なコントローラーがあるのに、ポインティングで操作+視点変更ってのもものすごい釈然としない。懐中電灯を持って歩くゲームみたい。ひとつ発見があったとすれば、ボーカル曲についてかな。普段の選曲では喜多郎みたいなどうでもいいイージーリスニングみたいなのが流れるんだけど、選曲時に変更するとコマーシャルで流れている女性ボーカルの曲を選べる。そうすると見えているCGにちょっとだけ色や感情が付くような、そういう感覚があった。自由に.mp3を選べる仕様とか、ゲームに関してそういうことってホントどうでもいいよなぁって思ってたんだけど、そういういい掛け算が生まれることもまれにあると気づかされました。でもWiiの第2ブレイクはまだまだずっと来ないなっていう認識。スーパーファミコンシムシティ並みのチューニングを期待したんだけどね。