- 出版社/メーカー: 東北新社
- 発売日: 2007/04/04
- メディア: DVD
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DVDで映画「幸福のスイッチ」を観ました。出版社のイラストレーターとして働く女の子が、実家の電気屋を1ヶ月だけ手伝って、効率やお金だけじゃない、大事なものを学ぶというお話。キャストが豪華で、主演が上野樹里、お父さんがジュリー、お姉ちゃんが本庄まなみです。上野樹里の描くイラストが、デザイン専門校あたりを出た女の子のいかにもなイラストすぎて、リアルで感動した。上司ともめて、その場の勢いで会社を辞めちゃうあたりを含めて。僕が上野樹里を見たのはジョゼのいやな女役が初めてなので、この映画のようなダメっぽい女役は、「のだめ」だとか「スウィングガールズ」に比べるとはるかに上野樹里の素に見えて、はまり役だと思う。電気屋の裏で愚痴りながら、電球を金づちで粉砕している姿や、息詰まって自転車で海まで全力疾走してナンパしてくる地元のヤンキーに「うるせえええええ!!」と叫んだりする姿は、僕が想像する彼女そのまんま過ぎてぐっと来る。電気屋の書類にものすんごくめんどくさそうな顔で目を通している姿や、キスを迫る幼馴染の向うずねを蹴飛ばす姿とかね。3姉妹の真ん中という設定のうまく行っていて、おっとりとした姉、せわしない妹の間で、不器用だけどまじめに生きようとはしているひたむきさが感じられた。せっかくいい映画なのにタイトルに引っ掛かりがなさ過ぎるのは本当にもったいない。あとジュリーの関西弁は声も含めて彦麻呂に見えて笑える。上野樹里がまだ20だと知って、まじおそるべし!と思った。隠れた名作としてお勧めできます。83点。