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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

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「ゴーゴー叶姉妹」


そう、昨日は目がぐるぐる回っていたので、カメラのことだけ書いて寝ちゃったんだよ。朝方悲しい夢を見たよ。目が覚めて寂しかったけど、それは書かないの。余計寂しくなるからね。


叶姉妹っているじゃん。唐突ですが僕は彼女らを好きかもと思った。いや、ホントのことを言えば、彼女らを好きなんじゃなくて、彼女らを嫌っている人たちを嫌いだと思って、そのマトリクスからはじかれた価値観が「彼女らを好き」か?ってそういう話。


朝の準備もせずに布団の中で呆然とした時間を過ごしていると、点きっぱなしのテレビジョンには大抵彼女らが映る。彼女らを映すと視聴率が松田聖子並みに上がるんだって。何とかという権威のある式典に出てた!とか、有名な俳優と一夜を共にしたみたいだ! 美容の秘密を詰め込んだDVDを出した! CDデビューのプロモーションをしに何軒かレコード屋を回った! とかそんな話。もうお気づきかと思うんですが、事実の部分だけを文字にすると全然普通なのだった。スキャンダラスなのは、彼女らが芸能人じゃなくヴァンサンカンのスーパー読者出身のいわゆるシロウトであるのに「不相応な(?)」派手な生活をしてそうってとこだけ。オートクチュールの何十万の服を着る。絵に描いたようなお嬢様言葉でしゃべる。豊満なスタイルを強調したようなドレスを着る。有名な式典に顔を出すだけでなんか優雅な生活をしちゃっているように見える。でも、なんでそれがいけないの? 僕にはわからない。コメンテーターが「彼女らはなんなんだ!」「生い立ちを調べてみても得体が知れない」「なんて羽振りがいいんだ(こっちは地味に働く毎日なのにって意味?)」って何とかして陥れる隙を狙ってんだよな。それが視聴者のメイン層である主婦の気持ちの代弁なんでしょう、多分、きっと。


全員がそう思わなくてもいいけど、うらやましいという気持ちの方がわりと素直なように僕には見える。嫉妬とは質が違う。一生懸命になれることを見つけていて、それを自己実現できている事実がうらやましい。そういうことが醜く見えるのはものすごく悲しいことのように思う。たぶんその人たちは電車の中でベロチュウするカップルも嫌いなんだろう。「不相応」で「醜い」からって理由で。僕はその瞬間に疲れた顔で電車に乗っている自分と比べて、大変うらやましいです。周りも見えなくなるほど真剣なモノをちゃんと見つけてるわけだもん。そんなときに我に返っている人の方が絶対ツマラナイ。オレも君らがもっとうらやましく思えることみつけてやるって思う。


実際叶姉妹に会った人の話しを読むと、彼女らはちっともカンチガイなんかしてない人たちだそうです。例えば、ゴルフ場に呼ばれた時なんかは、ゴルフの知識がまるでなくても、当日までに大抵の知識を仕込んできて、ゴルフ好きの人の会話についていけるようしてくるし、それにちなんだジョークだって言う。洋服にしてもゴルフ場らしいおしゃれを一度ちゃんと解釈した上で、自分流のゴージャス路線へ振っていくんだって。要するに、ものすごい努力で支えてんだよね。そういう努力を「不相応」だったり「醜い」だったり「やりすぎ」とは全然思えない。彼女らはそれを誰のためでもなく、自分を一定の高みへ置くためにその努力をしているわけで、言ってみればその為にする投資はスポーツマンのトレーニングの気持ちに限りなく近いのではないでしょうか。多分彼女たちは寝そべってお菓子を食べながらテレビは見ないだろうし、そのテレビにむかって、不平不満はつぶやかない。みんながぼんやりしている時にも、明日訪れる一瞬のきらめきの時間に向けて、最大限の努力を怠らないはずなんだ。今できることに1ミリだって気を抜かないその姿勢に、けちをつけられるような人がいるなら、是非会ってみたい。きっと彼女らよりずっと輝いて見えるはずだからね。