アンチ


アンチというスタンスが嫌いなんです。体制に対して批判することで自分のアイデンティティを立てていこうという、そういう発想のせこさが嫌い。それって中学生みたいじゃん? 個性ってのは勝手ににじみ出るものであって、個性的であろうと滲み出させるものではないと思う。以前何かのインタビューで富野監督が「(モノヅクリの上で)尊重していい個性なんてほとんどないですよ」とかゆっていて、あぁ、本当にそのとおりだと思った。アイディアはどんなアイディアでも尊いと思う「アイディア性善説」の僕ですが、それと同じぐらい「個性」「差別化」ってことを体制に対して行う手法は大嫌いです。


じゃあ、何を大事にして前に進んでいくか、あまたの作品群の中で、わざわざ僕が作って足していくことの意味は何よ、と聞かれたら、それはこう答えます。


「僕が大事に思っている人たちの、とびきり最高の笑顔を見たいから」


いやもうホントそんだけ。そのヴィジョンに対して現時点で僕が持っているありとあらゆるエッセンスとノウハウを全力で詰め込むだけ。そんでいつか冷蔵庫のありもんで、しんみりおいしい手抜き料理が作れるようになったら最高だなーと思うわけです。やっぱ白米と味噌汁が一番だね、みたいな答えに辿り着きたい。