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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

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新陳代謝

takanabe2010-02-04



コミュニケーションとは、自分が何をどう伝えたかじゃなく、相手が何を受け取ったかだと言う。でもそこで起こるロスや誤解を恐れたり、面倒くさがると、アウトプットはどんどん減ってしまう。人の価値はアウトプットの質ではなく総量の方に比例しやすいので、古谷実の漫画「グリーンヒル」にもあったように、「めんどくさい」がホントに人類最大の敵なんだってことがだいぶよくわかってきた。


「めんどくさい」が「めんどくさい」なのは、報酬に対しての手間の多さ、割に合わなさ。でも誰かがしてくれたことに対してうれしいと思えるのは、手間が掛かっていることばかりだ。効率よく確実に相手を喜ばせるのは相当難しい。レトルトより手料理のほうが、5分のセックスより1時間の愛撫の方が、メールより手書きの手紙の方が、重さを感じる。利害関係が一切ない状態で相手にとって必要な存在だと思ってもらうのは無理がある。賃金だってそうだろう。手間に見合わない仕事だったら、ずっとそれを続けるのはつらいはず。手間=時間であり、時間=命や人生そのものの切り売りだから、そう感じるんだろうな。「仕事と私とどっちが大切なの!」って不条理に怒られるのも、そういう時間の観点でのみ考えれば、まぁ一理あるのかもなぁ。


「愛とは見返りを求めない手間なのだ」と言う人もいるけど、それはやっぱ嘘で、子育てにしろ何にしろ、相手の笑顔なり、リアクションなりで見返りの代用をしてるはずなんだよね。そう思うとほとんどすべての行動やアウトプットは、結局何かと引き換えているか、引き換えを期待しているんだなぁってことがわかる。


小さなゴールとしての見返り(報酬)と、それに対するアウトプット(投資)のサイクルの基本を何においているかが、その人の人となりになっている。しかるべきタイミングで最適解に近いアウトプットがきちんと出来るように、日々まともなインプットやアウトプットの訓練をしないとな。「新陳代謝」って受動的な現象じゃなくて、能動的に生み出すリズムのような気がしてる。