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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

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線を描く

takanabe2010-01-25



ストーリーについて、その世界を構成する前提条件が積み上がっていく過程が大好き。風呂敷を広げてる時、と言い換えてもいいかもしれない。世界を構築するための要素(設定)が点在して、それらをつないでいく線がストーリーになり、交差したところがダイナミズムになる。その点同士が離れていれば離れているほど、この残り時間でその2点がどんな鮮やかな線で結ばれるのだろう?と興奮してしまう。期待を超える線が描かれたときはホントに頭の中が真っ白になる。実際にはハッタリで置かれた布石が、あたかも考え抜かれた計算のように生きてくるようなそんな展開には、奇跡が起きたような体感がある。好きになった物語はその奇跡を何度も追体験したくなる。


好きになった音楽を何万回と聴いても、僕はその度に新しい発見がある。聞き手である自分自身の成長や、体調や環境、置かれている人生のステージによっても、作品の受け止められ方は変わってくる。要素がシンプルで強固な構造であればあるほど、観念的な感想が無限に広がる。時には作り手の心の深い部分に触れたような気持ちになったりもするけど、同じ人生なんて体験できないので、きっと思い違いなんだろうな。


ストーリーの楽しみ方がそんななので、シリーズものの映画やドラマは、どんなに予算が増えても、1作目の興奮を超えることが出来ない。ゲームにおいても同じ気持ちがある。3Dゼルダが「時のオカリナ」を超えたと思ったことがないし、2Dマリオも初代を超えたと思ったことがない。何もない白いキャンバスに打たれた最初の点の数々にどうしても魅かれる。それはまだ誰にも期待されていない段階に練られたごくごく個人的な興奮材料の数々が、偶然と必然によって奇跡的なバランスで混在している姿なのだと思う。恋に落ちる感覚や子供が生まれた時の感想にも似てるのかもしれない。