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たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

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ふがいない


おじいちゃんの転院先の病院に行ってきた。前はベッドに縛り付けられていたのがほどかれて、わずかに寝返りぐらいは打てるようになっていた。とても小さな檻のようなベッド。いつも朦朧として意識がはっきりしないし、しゃべることもないのに、僕が行くと「おぉ!」と言ってすごい笑顔で手を握ってきた。とても力強く暖かい手。「ひとりか?」と聞かれてふがいなくて涙が止まらなかった。おじいちゃんは黙ったまま何度も手を強く握ってきて、まるで僕を励ましているようだった。その合間にも朦朧としたり、パッチリ目を開いたりを繰り返してた。あとから聞いたら、そんなに意識がはっきりしてることはここのところなかったって。どんなときもつらい顔を見せないのに、食後の白い飲み薬を飲むときだけ赤ん坊のように嫌がってかわいそうだった。