しんどいことが続くと「何だこれ、何かの因縁か?」と、つらさに意味を求めずにはいられなくなるけど、現象は単なる現象で、それ自体にはまったく意味がない。ただそういうトラブルというタイミングでふと足を止めて、世界と自分の関係を再定義しようとする行為自体はやっぱ毎回意味があるなと思う。
僕という狭い部屋にちょっとした風が吹きこんで、駅で「ありがとう」と二人の手を握って別れた。高揚と緊張が静かに解けてゆき、入れ代わりに疲れと痛みと熱がどっとやってきた夜に、例えこれで未来が縮むとしたって、今日という日が生きれてよかったと涙した。
考えはいつまでもまとまらなくて、言いたいはずのことは言ってるそばからこぼれて消えて、眠らない子供に「アンパンマンの歌」を歌ってと言われて、歌ってみて、出だしから泣けすぎてぐしゃぐしゃになった。
なんのために 生まれて
なにをして 生きるのか
こたえられない なんて
そんなのは いやだ!
「そんなのはダメだ!」じゃなくて「いやだ!」ってのが、自分を律する強くまっすぐな意志を感じさせて本当にすごい。やなせたかし、まじすごい。