約束の場所にアサコはいなかった。せっかくのローションの匂いも汗と煙草のせいですっかり消えてしまっている。僕は口にガムを放り込んだ。 夜の熱気と人混みは水族館を思わせる。分厚いガラス越しに見る水槽のように、そこには正しい色と時間が失われている…
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