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徹頭徹尾自分勝手に美しいものに惹かれて、それ以外の犠牲に注意を払わない。
そういう男の目を通して描かれた世界。
だがしかし、飛行機は美しいし、空を飛ぶと言う事は、とても美しい。事の是非は置く。思わせぶりに発生する各種の事件も事象も人物も「色々あったが美しいものが好き」の「色々」でしか無い。
みたいな感じ。
戦争で庶民が焼け出されようが、ヨメの死期が迫ろうが、奇麗な飛行機つくりたい。ピラミッドのある世界とかなんとか、自分の夢想の中でその状況を有耶無耶にごまかしながら生きている男の「薄情さ」を描き、しかしその男が飛ばす飛行機も空も奇麗だなと。観ている観客も共犯関係に置いてしまう。観客は焼け出される庶民の立場なのに。