lovefool

たかなべが、ゲームやそれ以外の関心事を紹介します。

  ラヴフール(www.lovefool.jp) 

シナリオ骨法

http://1000ya.isis.ne.jp/1518.html

骨法その一「コロガリ」‥何が始まるのかとわくわくさせる骨法。ご都合主義ではコロガリが悪く、本筋だけを追うのはコロガリが過ぎるのだ。

 骨法その二「カセ」‥主人公が背負ってしまう運命や宿命である。上司の不首尾、身分違いの恋、家の破綻はいずれもカセだ。このカセがないと、「アヤ」が生きてはこない。「カセ」と「アヤ」とで物語ができる。

 骨法その三「オタカラ」‥ 主人公にとって何物にも代えがたいもの。主人公に対抗する者にとってはそうさせまいとするもの。これが物語の葛藤を深めていける。アクションドラマには必須。

 骨法その四「カタキ」‥敵役。オタカラを奪ったり隠したりする者。恋愛では恋敵。これを一歩すすめると、トラウマや劣等感などの“内部のカタキ”が描けるようになる。

 骨法その五「サンボウ」‥正念場のこと。我慢あいならず、ついに三方(テーブル)をひっくりかえす場面をつくるということ。

 骨法その六「ヤブレ」‥破れ、乱れのこと。序破急守破離の「破」。映画では主人公がヤケ酒を飲んだり、ボロボロになったりする。役者の芸の見せどころでもある。

 骨法その七「オリン」‥これはバイオリンのこと。昔、親子の別れなどでバイオリンで観客の涙をさそったことから、とくに感傷的な場面をつくることをオリンとか、オリンをこするという。

 骨法その八「ヤマ」‥いうまでもないクライマックス。ヤマ場。あらゆるドラマの要素がここに向かい、感情もここに向かって帰結する。だからヤマには一気に解き放つ力が必要。そのためには作者も感動する必要がある。

 骨法その九「オチ」‥締めくくり、ラストシーン。予測と期待を満足させるオチと、予測を裏切って満足させるオチがある。メロドラマは前者、ミステリーは後者。予想ができて期待はずれだったり、予想できずに期待も満たされないオチは、両方とも失格。

 骨法その十「オダイモク」‥いわゆるテーマ。つまり物語の「観念」。書き始める前のテーマが書き進むうちに変わってくれば、最初の観念を捨てる。書き終わったら、さらにオダイモクを唱えなおす。