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映画「スラムドッグ$ミリオネア」

DVDで観た。デビュー当時に比べるとかなりの失速感が否めないダニーボイル監督だけども、この作品でアカデミー賞ゴールデングローブ賞など、たくさんの賞を受賞した。社会的にはかなりの大逆転と言っていい。


ダニーボイル監督の作品は、不意に迷い込む大金か、薬、のどちらか、あるいは両方が出てくる。そんなモチーフをアクシデントのきっかけとして、そこに関わる人々の人生観が問われる。だから置かれた舞台は現代劇だとしても、いつだってストーリーはおとぎ話になっている。


この話も例外じゃなく、インドの最下層の青年が、クイズミリオネアで大金を手にする、という話だ。クイズ一問一問に対してフラッシュバックする過去の不幸な境遇の数々。その負の連鎖が結果的に今このステージでの栄光を手繰り寄せていることがわかる。映像よりも小説的な構造で出来ている映画だと思う。


でも僕はこの映画が好きじゃない。それは多分、インドで起きている僕らから見たら不幸な出来事っていうのが、観光客的な視点とファンタジーで描かれているからだ。小さな子供が言うことを聞かないときに「怖い人が来るよ!」って言ったりする親がいるけど、その「怖い人」が実在する犯罪者の名前だったら、かなり具合が悪いでしょう? そういう感じ。ましてや、各国の有名な映画賞総なめだなんて、いやもう、全然ありえない。


話としてはまとまってるけど、こういうのに感動したって言っちゃうような人とは話が合わないだろうなって思った。68点。